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俺は、今人妻に恋してます。 [俺は、今人妻に恋してます。]

8月30日 11時35分


暑い……
8月も明日で終わりですね。


今日は、珍しいお客さんが来ました。
そのお客さんは、はるかさんです。
もう人妻では、無くなったはるかさん。

由香さんは、俺に気をつかって部屋を出ました。

気まずい雰囲気。

互いが、何もしゃべらずに時間だけが過ぎて行く……
気まずい。気まずい。気まずい。

頭の中は、それしかありませんでした。


「亜金君」


それを打ち破るかのようにはるかさんが口を開きました。


「ありがとうね……」


はるかさんは、そう言ってニッコリと笑った。


「え?」

「私の為に、色々やってくれたんだよね?」

「大した事はできてないよ……」

「うんん。
 お父さんから色々聞いたよ」

「何も解決できなくてすみません」


はるかさんは、ニッコリと笑うと俺の体を抱きしめた。


「ありがとう」


はるかさんの目から一筋の涙が流れました。


「あれ?
 おかしいな……
 嬉しいはずなのに涙が……」


はるかさんは、ボロボロと涙を零していました。
本当なら、ここでビシっと俺が、はるかさんを抱きしめたらいいのだけど……
今は、逆に俺が抱きしめられています。

俺は、動けませんでした。

情けないです。


「私ね」

「うん?」

「明日退院だって……」

「そっか……」

「うん」

「私ね」

「うん」

「お父さんの田舎の畑を手伝う事にしたの」

「え?」

「だから、こうやって亜金君と会えるのも最後かもしれない」

「そっか……」

「今までありがとうね」


はるかさんは、そう言って俺から離れた。
そして、ニッコリと笑って俺の部屋を出て行きました。

はるかさんと会えるのは、もう最後……?
そんなの嫌だな……



※この物語はフィクションです。
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