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マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月29日


曇り。
今日は曇り。
そして、もう寒い。


上に一枚羽織っているが、それでも寒い。

今日は、昨日、佐久間に貰ったUSBの情報をもとに嫌がらせをした人の家の近くまでやってきた。

小さな子供が玄関から出てきた。
そして、そのすぐあと女性が出てきた。

歳は、30代半ばといった感じだ。


俺は、能力を使いその人の過去を見た。


ゴミを散らかしたり、落書きしたり……


その他にも何人かの主婦らしい人たちが、散らかしている。

怒りがわなわなと湧き上がるものだと思っていた。
だけど、俺の心はいつになく冷静だった。


冷静でそれでいて、平静だった。


俺がゆっくりとその家に近づく。


女の人が、俺に気付く。


怯えた目で俺の方を見る。


「どうしましたか?」


俺は、知らないふりをした。
この人を咎めても誰も帰っては来ない。


ここに来るまでは、文句の一つでも言おうかと思っていた。
だけど、この人には子供がいた。


「どうして、この町にまだいるのよ!」

「……」


俺は、あえて何にも答えない。


「あんたなんかがいると、この町に安心して暮らせないじゃない!
 早く出て行ってよ!」

「弟の無実は、晴れたはずだ!」

「煙のないところに火は立たないのよ!
 容疑者ってだけで、子供を安心させて学校にも行かせれないわ!」

「……父さんと母さんが、どうして死んだかわかるか?」


ダメだ、言ってはいけない。


「な、なによ……!」

「アンタらに嫌がらせをされたからだ!」


これ以上言ったら、この人は……


「……人殺し」

「人殺しは、アンタ達だ!
 父さんと母さんを自殺に追いやった!
 本当の人殺しは、アンタ達だ!」


言ってしまった。
とうとう言ってしまった。


俺は、この人の未来を見た。
この人は、生涯このことを後悔して生きている。
それは、もう変えられない。
でも、仕方がないと思うことにした。

だって、これは、この人がやった咎なのだから……


※この物語は、フィクションです。


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