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かみさまのえにっき [かみさまのにっき]

3月30日


今日は、万桜に貰った入場券で真由と一緒にひらかたパークに居る。


昨日の夜、真由に電話するとすぐに快諾してくれた。


待ち合わせは、開園時間の30分前の9時30分。

枚方市駅で、待ち合わせをした。


「神様、私の最後のお願いを聞いてくれる?」


真由が、ひらかたパークの前で余の服の裾を掴む。


「なんだ?」

「今日だけ……今日だけでいいから私の恋人になってください」


恋人か……
でも、一日だけならいいか……
余は、そう思って軽くうなずいた。


「……いいぞ」

「ホントに?」

「ああ……」


真由は、嬉しそうに余の手を握り締める。


「恋人繋ぎ……」


真由は、頬を赤らめて笑った。
これくらいいいか……


余たちは、ひらかたパークに入園し色んなアスレチックに乗った。

ジェットコースターにメリーゴーランドに急流すべり。


どれも子供騙しに近かったが、余には、全てが新鮮に感じた。


「真由よ」

「なーに?神様」

「余のどこがいいのだ?」

「わかんない」

「うむ?」

「わかんないけど、有名な占い師さんに占ってもらったんだ。
 運命の人が、空から降ってくるって……」

「うむ……」

「最初は、信じれなかったけど……
 本当に人が降ってきて……それが、神様だったんだ」

「そうか……」

「最初は、こんな偉そうな人イヤだって思ったんだけど……
 気づいていたら好きになっていた」

「そうか……」


余は、何も出来ない自分が歯がゆかった。


「神様は、私のこと好き?
 それともまだ……」

「そうだな。
 好きか嫌いかと聞かれたら好きだ」

「……ホントに?」

「ああ……
 一度しかしないぞ」

「え?」


余は、ゆっくりと真由の唇に自分の唇を当てた。
サヨナラだ、真由。


※この物語は、フィクションです。


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