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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月29日


「では、このイクシルに触れてください」


葛城さんが、そう言って出した宝石が、綺麗に輝く。


「イクシル?」

「シックスセンスに目覚めるための宝具です」

「触れるだけでいいんですか?」

「はい。
 あとはなすがままです」

「わかりました」


俺は、ゆっくりとイクシルに触れようとした。


「あ!」


葛城さんが、声をあげる。


「どうしたんですか?」

「イクシルに認めてもらえないと死ぬ場合があるので、そこは注意してください」

「え?
 死ぬのですか?」

「でも、詩空さんなら大丈夫です」

「えっと……」

「さぁ、どうぞ触れてください」


死ぬのは大げさだよな。
宝石に触れるだけで死ぬなんて聞いたことがない。

俺は、恐る恐るイクシルに触れた。


するとイクシルが、輝きだす。


「ほう……」


葛城さんが、頷く。

それと同時に俺の意識が遠くなっていく……


「イクシルの輝きは、その人の魔力に反応して輝きます。
 詩空さんの潜在能力はかなり高いと言えるでしょう。
 さ、そろそろ離してもいいですよ?」


葛城さんのその言葉が耳に入ってくる。
俺は、イクシルから手を離した。


「……疲れた」


俺の口からこぼれたのはそんなセリフだった。


「お疲れ様です」

「こんなんで、覚醒できるんですか?」

「貴方の場合すでに覚醒はしているんです」

「え?」

「妖怪、見えているのでしょう?」

「見えますが……」

「あとは力を使いこなすだけです」

「俺の力ってなんなんですか?」

「イクシルの色が、紫色に輝いているでしょう?」

「はい」

「これは、貴方の力が召喚士であることを示しています」

「召喚士?
 魔王でも召喚できるのですか?」


俺が、冗談ぽく言うと葛城さんは、ニッコリと笑った。


「契約さえ結めば魔王だって召喚できるようになりますよ?」


※この物語は、フィクションです。


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