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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年09月20日



今日も朝早く起きて、たこ焼きづくり。

昨日の夕方、山本さんに指摘されたこと。

はやり俺は、ひっくり返すのが、苦手らしい。
形が悪い。


ソースの味も薄い。


既存のソースを使えば、美味しいモノができるけど……
何かが違う。


ウィスターソースとオイスターソースを混ぜケチャップを混ぜてはちみつも混ぜる。
そして、少し煮込む。
煮込む、煮込む、煮込む……


そして、味を確かめる。

美味しい。
だけど、何かが足りない。

鷹の爪を入れてみる。

美味しい。
だけど、少し辛い。


早く作らなくちゃ、早く作らなくちゃ、早く作らなくちゃ。


俺は、焦る。


そんな時、調理室に1人のお客さんがやってきた。


夢叶さんだ。


「亜金さん、おはようございます」

「あ、夢叶さんおはようございます」

「父の我がままに付き合ってくれてありがとうございます」

「え?」

「さっき、学さんと一緒に父に結婚式の打ち合わせに行ったら、亜金君の様子を見てこいと言われたので……」

「えっと、学さんは?」

「男同士の話があるそうです」

「そっか……」

「結婚式、式場に無理言って、早くやることになりました」

「そうですか……」

「9月26日です」

「そっか……」

「父からのお願い聞いてくれますか?」

「なに?」

「その結婚式で、亜金さんのたこ焼きを披露したいそうです」

「ええ!」

「無理を承知でお願いします」

「俺は、構わないけど……
 味の保証は出来ないよ?」

「構いません」

「わかった。
 頑張るよ」


うん、なんか燃えてきた!
9月26日までに、ソースだけでも極めるぞ!


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