まっしろなティスタメント（小説）

2012年10月03日


たっこやっき くるくるりんこ～
たっこやっき パーティー Yeah　Yeah
たっこやっき スキ！ 食べ過ぎちゃっても
ボクは我慢してよ！ HONEY（たこやきわっしょい！）


子供たちがよく歌っている歌をTUTAYAでCDを借りてBGMを流す。


歌っている人は、しがせいこ with オクトパス8さん。
曲名は、「オーマイTACCO」らしい。


まぁ、たこ焼きが食べたくなる曲だ。
ちなみに、山本さんもこの曲を流していたっけ……


俺は、ネットで検索して調べたんだけどね。
とりあえず、CDにダビングして今、流している。


子供たちが、俺の周りに集まる。


「お兄さん何してるの？」


歩ちゃんが、俺に尋ねる。


「今日は、たこ焼きパーティーの日だよ」

「え？」

「兄ちゃん、山本さんのたこ焼き作れるのかよ……」


元太君が、呟く。


「それは、食べてのお楽しみ♪」


俺は、そう言ってみんなにたこ焼きを配った。


「あ……」


愛ちゃんが、声を上げる。


「おじさんのたこ焼きだ……」


隼人君が、嬉しそうに笑う。


「完成したんですね……」


充君が、笑う。


「うん。
　山本さんにも合格点を貰ったよ」


みんなの表情が暗くなる。
そして、歩ちゃんが涙を零し始めた。
すると隼人君以外の子供たちまで涙をこぼす。


「え？
　どうした？」

「おじさん死んじゃった……」


歩ちゃんが、泣きながら呟く。
看護師さんたちが、子供たちをなだめる。


俺、余計なことをしちゃったのかな……


「亜金さん」


隼人君が、俺の名前を呼ぶ。


「うん？」

「ありがとう……」


隼人君のそのひとことは、俺を少し癒してくれた。