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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年10月13日


晴れ。

今、充君の手術が始まった。


これから、4時間かけて手術が始まる。
子供たちが、俺の部屋で待機している。

いつものようにポケモンをして待とうと思ったのだけどポケモンのソフトが無くなっている。
ポケモンのソフトが無くなったのは俺だけじゃない。


俺の他に美穂、歩ちゃん愛ちゃん隼人君。
そして、昨日、先生に無理を言って泊めてもらった元太君のポケモンのソフトも無くなった。


「暇だぞ……」


元太君が、うなだれる。


「充君の手術、早く終わらないかな……?」


歩ちゃんが、そう言って俺の方を見る。


「早く終わるより、無事に終わることを祈ろう」


俺が、そう言うと愛ちゃんが小さな声で呟く。


「大丈夫だよね?」


正直な話、充君の手術は、かなり難しいらしい。
成功してもそれ相応のリスクを背負うらしいし……
充君の病状に関しては、千春ちゃんも千代田さんも教えてはくれない。
個人情報保護の時代だ……

仕方がないと言えば仕方がないのだけど……


「お守り持ってきたから大丈夫だよ」


美穂が、そう言ってみんなにお守りを見せる。
そのお守りには、交通安全祈願と書かれていた。
それを見た隼人君が、すぐにツッコむ。


「それ、交通安全祈願だよ」


皆は、それを聞いて少しだけ笑顔を見せる。


「あ、間違えた……」


美穂は、そう言って新しいお守りを出す。


そう言って俺たちに見せたのは……

子宝祈願と書かれたお守りだった。


「子宝?」


隼人君が、首を傾げる。


「私と亜金の子供を作るの……
 その祈願のお守り……♪」

「へぇー」


隼人君が目を細める。


「まぁ、手術が成功することを祈ろう」


俺が、そう言うとみんなは頷いた。
そして、祈った。
手術が成功することを……

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