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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2012年12月14日


金曜日。

今日、家中のテレビが映らなくなった。
恐らくアンテナでも壊れたのであろう。

なので、玉藻にケーズデンキに電話をしてもらった。

すると明日の午後工事の人が来てくれるらしい。
修理だとその場で修理になるらしいけど、工事となると時間がかかるかもしれない。
はぁ、なんか鬱だ……
何故なら俺は、テレビっ子だからだ。


「玉藻、暇だ……」


俺は、そう言って洗濯物を干している玉藻の後ろ髪を引っ張る。

玉藻は、普段ロングヘアで、ストレートだが家事などの仕事をする時、ポニーテールにしている。
そっちの方が気合が入るそうだ。


「亜金、私が一番嫌いなことが何か知ってるか?」


玉藻が冷たい目で俺を見る。


「なに?」

「髪の毛を引っ張られることだ」

「奇遇だなね」

「何がだ?」


玉藻の声が一段と冷たくなる。


「俺が一番好きなのは、玉藻の毛を弄ることだよ」


玉藻の顔が一瞬だけ赤くなる。
しかし、すぐに顔の色を元に戻らせ俺の頭に空手チョップする。


「大人の女性をからかうのはよくない」

「同じ年じゃないか……」

「私を口説いているつもりか?」

「そうじゃないけど……」

「なら、からかうな」

「んー。
 じゃ、こうしよう」

「うん?」

「ご主人様命令。
 髪を弄らせろ!」

「却下する」

「じゃ、下着を……」


俺が、そこまで言いかけた時再び俺の頭に空手チョップ。


「セクハラで訴えるぞ」

「あれもダメ……
 これもダメ……
 じゃ、なんだったら許さるんだー」


俺は、そう言って玉藻のスカートをめくった。
それと同時に玉藻の回し蹴りが俺の頭にヒットする。
俺は、そのまま倒れる。


「おいたがすぎるぞ、ご・しゅ・じ・ん・さ・ま!」

「痛いよー
 玉藻が回し蹴りするよー」


玉藻は、ため息をついた後、俺の頭をなでる。


「し・ご・と・し・ろ!」


玉藻の笑顔が怖い。
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