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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2012年12月20日


今日こそは、寝るぞ……

そう思ったけれど、今日も玉藻に起こされる。


「玉藻なに?」


カーテンを洗濯する。


「じゃあ、俺は寝てもいい?」

「外すの手伝え」

「……はぁ」

「で、幾ら入っていたんだ?」

「何が?」

「昨日貰った封書だ」

「300万円だったよ」

「蛭魔の懸賞金、そのまんま貰えたのか……」

「そうなの?」

「ああ、よかったな」

「うん。
 これで、ニンテンドー3DSを買えるよ」


俺が、そう言うと玉藻は、ため息をついた。

欲しいソフトでもあるのか?


「いくつになってもゲーム、ゲーム、ゲーム。
 一体いくつになったら卒業するんだ?」

「男は黙ってゲームだよ」

「意味わからん。
 とりあえず、蛭魔の件記事にするのだろう?」

「うん」

「だったら、さっさと書け!
 お前の記事でも、お金が貰えるのだから!」

「わかったよ」

「とりあえず、シュークリーム作ってー」

「私は、忙しい。
 コンビニに買いに行け!」

「わかったよ……」


俺は、コンビニに向かいシュークリームを買った。
シュークリームは謎解きの前にに限る……


俺は、そう思い家に帰る。
そして、シュークリームを食べようとしたとき……
玉藻は、こんなことを言い出した。


「私の分は?」

「え?」

「普通買ってきてくれるよな?」

「……え?」

「没収だ」


シュークリームは、玉藻の柔らかそうな唇に挟まれ、そして消えていった。
あぁ、シュークリーム、どうしてお前はシュークリームなの?

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