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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2012年12月27日


今日は、部屋の大掃除……

廊下を掃除して、窓を拭いて……
ものすごく疲れた。

今日、俺が掃除したのは、自分の部屋のみ。

玉藻は、今日も休んでいる。
熱は、37.8度。

微熱だな。


午前中に掃除を済ませ、昼食を買いに行く……
今日の昼も菓子パンだ。


玉藻には、お粥を作った。
滅多に台所に、立たない俺が台所に立つ。

普段は、玉藻が料理をしてくれるから俺は、食べているだけだった。

玉藻のありがたさを実感する。

俺は、お粥を玉藻の部屋に持っていくと玉藻は、服を着替えているところだった。


「あ……」


俺は、思わず声を出してしまう。


「亜金……」


玉藻の顔が赤い。
これは、熱のせいではないみたいだ……


「ご、ごめん。
 お粥を作ったから持ってきたんだ……」


玉藻は、服を慌てて着ながら、お礼を言ってくれた。


「ありがとう。
 亜金が、お粥を作ってくれたのか?」

「うん」

「米を洗剤で洗ってないだろうな?」

「そんなことしないよ」

「そうか……
 にしても、作り方とかよくわかったな」

「勘で作った」

「米は上手に炊けたか?」

「上手か下手かは、わかんないけど……」

「そっか……
 では、頂くとしよう」


玉藻は、そう言ってお粥を口に運ぶ。


「ドキドキ」


俺は、あえて心情を声に出して言ってみた。


「味噌を入れたのか?」

「うん」

「そ、そうか……」


玉藻の笑ってくれてるけど顔が引きつっている。


「味噌は入れないほうがいいの?」

「普通は、塩少々だな。
 あと卵とか……」

「卵は、買うの忘れたんだ。
 で、卵の代わりに味噌を入れようかと……」

「亜金のその発想が、私は怖いぞ……
 だが、このお粥、不味くはない。
 むしろ美味しい……」

「そう?
 よかった」


玉藻は、お粥を全て平らげた。
なんか、全部食べてもらえるのってうれしいな。

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