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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2013年01月03日


朝の8時……

客が家に訪れる。

と言うか、朝の8時って早くないか?
俺は、そんなことを思いつつ客が来るのを待った。

インターフォンが鳴り玉藻が迎えに行く。
俺はどしっと構えた。


現れたのはオッドアイの男子高校生だった。


「はじめまして、僕の名前は小間 隼人と言います」


男子生徒は、礼儀正しくあいさつした。
うむ、最近の若い子にしては偉いな。
俺が感心していると玉藻が俺を睨む。


「亜金、お前は何を考えているのだ?」

「うん?
 最近の若い子にしては、きちんと挨拶出来て偉いなと……」

「ほう……?」

「うん?」

「あ・き・ん・も・あ・い・さ・つ・し・ろ!」


玉藻は、そう言って俺の顎に一撃を入れる。
俺は、そのまま倒れる。


「あの、大丈夫ですか?」

「あ、ありがとう。
 大丈夫だよ、隼人君。
 俺の名前は、亜金。詩空 亜金。
 よろしくね……
 で、この暴力女は……」

「多摩月 玉藻だ。
 よろしく」

「で、何を相談しに来たの?」

「ここ最近起きている連続傷害魔事件に関してです」

「え?」

「僕の通っている学校関係者が被害者であり。
 僕の友人が、犯人かも知れないんです」

「そっか。
 そういうことは警察に言ったほうが……」

「証拠がないんです。
 それに、死者が出る前に僕は、その人を止めたい」

「えっと。
 隼人君、俺の職業知ってる?」

「何でも屋……?」

「違うよ。
 俺は売れないライターだよ」

「まぁ、とりあえず亜金。
 引き受けてやれよ」


玉藻が、そう言う。


「誰が、俺のことを紹介したの?」

「戸津川啓司さんから西郷御幸さんを紹介され……
 御幸さんから亜金さんの所へ……」

「たらい回しだな……」

「よろしくお願いします!」


隼人君が、頭を下げる。
玉藻が、俺を睨む。


「ま、話だけなら……」


そして、俺の少し長い1ヶ月が始まろうとしている。

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