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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2013年03月11日


俺は、プレゲトンの炎を纏い白銀に突っ込む。
考えちゃいけない。
こいつは、考えれば考えを読み考えた通りに動く。
俺は、ニュータイプの直感のみで戦わなくちゃ行けない。
だけど、むやみにプレゲトンを振り回すだけじゃ、白銀にダメージは与えれない。
考えずに感じるんだ。


「愚かですね……」


白銀が、笑う。


「僕は、水魔法が得意なんですよ?
 なのに炎の魔法で対抗するとか……
 貴方には考えると言う能力がないのですか?」


白銀が、そう言って水の刃を俺の周りに召喚し俺に浴びせる。
俺は、プレゲトンの炎を身にまといそれを防御する。


「知ってる?
 強力な炎は、水を蒸発させるんだよ?」


王の特訓で思ったこと、炎を防御する水の魔法より炎を操る魔法を究めた方が、炎の魔法を使いこなす火蛾には有効である。
これは、水の魔法を得意とする白銀にしてみても同じことだ。


「なるほど、それも一理ありますね」


白銀が、嬉しそうに笑う。


「さぁ、これで互角だ!
 俺に水の魔法は効かないぞ!」


俺が、そう言うと白銀は、俺の間合いに忍び込む。
そして、俺のお腹に一撃浴びせる。


「これで、終わりです。
 吹き飛びなさい!」


俺の体は、宙を舞う。
そして、地面に叩き付けられる。


「流石に痛い……」


俺は、ゆっくりと立ち上がる。
白銀は、不思議そうに俺の方を見る。


「何故です?
 恋次君の破壊王の能力を使ったのにどうして、貴方は死なないのです?」

「スーパーマリオブラザーズって知ってる?」


俺は、そう言って笑う。


「さぁ、知りませんね……」

「ふーん。
 まぁ、そのゲームには無敵になれるアイテムがあるんだ。
 それを使わせてもらった。
 ほんの数十秒だけどね」

「ゲームクリエイターの能力……
 ますます欲しくなりました!」


白銀が、笑う。
だけど、俺は、笑わない。
マリオのスターで、無敵状態なはずなのに俺へダメージを与えることができた。

それだけ、破壊王の能力は優れているのだろう。
そして、それをもう自在に操っている。

凄いセンスだと思う。

だけど!


「アンタには、この能力は使いこなせないよ!」


俺は、プレゲトンを構える。
白銀には、まだ笑う余裕がある。
まずは、その余裕の笑顔を消してやる!
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