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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2013年03月14日


辺りは、火の海になっていた。
しかし、初戦は火。

火蛾対策で、持ってきた炎も喰らう剣、プレゲトンの炎を纏った俺には効果は、なかった。
そして、目の前に瀕死の状態の白銀がいた。


「なぜ……
 貴方は無事なのですか?」


白銀が、そう言って俺を睨む。


「俺に炎は効かない」

「そうでしたね……
 では、次は違う方法で……」


白銀の傷が、少しずつ回復していく。
でも、長期戦になるとこちらがふりになる。
俺は、捕獲ロープを構え、それで白銀を拘束する。


「もう、観念しろ」


俺は、冷たく言い放つ。


「まだです。
 まだ、僕にはやりたいことが……」


白銀が、弱弱しく言う。


「終わりだ、全てな……」


王が、モンスターボールを持って現れる。


「こっちもケリをつけてきました」


隼人君が海道君を背負いやって来る。


「亜金!
 こっちも全て倒したネ!」


歌と啓司、御幸が現れる。


「さぁ、どうする?
 この人数相手にできる?」

「仕方……ありませんね」


白銀は、その場でうなだれる。
そして、その一瞬をついて、ひとつの影が白銀に向かってぶつかった。


「あははははあは!
 やったぞ!ついにやったぞ!」


影が、そう言って笑う。
影の正体は、瑞樹君だった。


「瑞樹君?」


瑞樹君は、ナイフと持っていた。
そのナイフにはべったりと血がついていた。


「次は、海道!
 お前だ!」


瑞樹君は、そう言って海道君に突っ込もうとしたが、王によって塞がれる。


「もう罪を重ねるな」

「なんでだよ!
 コイツラは、俺の姉貴の声を……
 姉貴の体を……」


その場には、瑞樹君の虚しい声だけが、響いた。

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