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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――04月12日


「さて、グループ割はできたようだね」


星さんが、そう言ってグループの割り振りのメモを俺たちに渡した。


「亜金君、僕ら一緒のグループだね」


空猫さんが、そう言ってニコニコしながら、扇子を口に当てる。


「はい。
 よろしくお願いします」


俺が、軽く頭を下げるとピノも一緒に頭を下げた。
俺の真似をしているのだろう。


「こちらこそ、よろしくね」


空猫さんが、ニコニコ笑いながら扇子を仰ぐ。


「僕もよろしく頼むね」


そう言って星さんが、俺たちの前にあらわれニコリと笑う。


「あ、星さんも一緒なんですね」

「ああ。
 分配をするとこの形が一番バランスがいいんだ。
 まぁ、僕らは特攻隊。
 総合値が、高い人をメインに組んだんだ」

「そ、そうなんですか」


亜金は、戸惑った。
亜金は、EDの操縦には長けていない。


「何か心配事でもあるのかい?」


星さんが、俺の方を見て言う。


「えっと、俺、ED初心者なんですが……」

「でも、剣術や魔術には長けているだろう?」


星さんが、そう言うとプレゲトンが胸を張って言う。


「当たり前だ!
 あの清空と白銀に鍛えられた男だからな!」


星さんの目が細くなる。


「へぇー
 だったら、問題ないよ。
 EDは、思い通りに動くのが普通だからね。
 剣術や魔法などそのまま反映される。
 上級者になれば、部分召喚も出来るようになる。
 大丈夫。亜金君のフォローは、僕が全力でするから!」

「は、はい……」

「では、そろそろ出発しようか」


星さんが、そう言ってEDを召喚する。
緑の機体だった。

それを見た空猫さんもEDを召喚した。
和服を着た男の姿をした人型機体だった。

俺もEDを召喚する。


「へぇ、亜金君の機体は白いんだね」


空猫さんが、そう言うと俺は小さくうなずいた。


「さて、特攻隊の突入時間だ。
 サクライーターは、強くはないが数は多い。
 気を引き締めて行こう!」


星さんのそれを合図に、俺たちは桜の木の町へと向かった。

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