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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――4月26日


雷が鳴る。
雨が降る。
炎属性のプレゲトン。
土属性の俺……戦いには、もっとも不利な状況だ。


「準備はいいかい?」


星さんは、そう言ってDr.クレハの館のドアの前に立つ。
昨日、あの後すぐに宿屋を出て、Dr.クレハの住む館に向かった。

館は、時が止まったように静かだ……


「はい、行きましょう」


俺は、そう言って頷く。


「どうする?
 EDで、強行突破かける?」


空猫さんが、ニコニコ笑いながら扇子を広げる。


「いや、ここはEDではなく……」


星さんが、そこまで言いかけた時、館のドアが開く。
空間が操作され、館の見た目より広く見える。


「EDで、来てもいいよ?
 ってか、そうじゃないとワシの元には、たどり着けないよ」


アナウンスが流れる。
中年の男の声だった。


「お前が、Dr.クレハか!」


星さんが、叫ぶ。


「ああ、そうだ。
 ワシが、クレハだ。
 さぁ、私のかわいい子供たちよ、あのモノたちを食い殺せ!」


Dr.クレハの声が響くと共に無数のドラゴンハーピーが、屋敷内に現れる。


「仕方がない。
 こちらもEDを召喚するよ!」


星さんの合図とともに俺たちは、EDを召喚した。


「とりあえず、生産機を探さないとね……」


空猫さんが、そう言って辺りを見渡す。
しかし、生産機を探す前にドラゴンハーピーが、火を噴く。


「なかなか、難しいようだね……
 亜金君の範囲兵器でどうにかならない?」


空猫さんが、そう言って俺の方を見る。


「屋敷ごと破壊しましょうか?」

「いや、それは無理だろう……」


星さんが、首を横に振る。


「どうして?」

「この屋敷、色んなジャミングがされてある。
 そのジャミングを破壊しない限り範囲兵器は、使えないだろう」


星さんが、ため息交じりに答える。


「ここが、墓場にならないことを祈るよ」


空猫さんは、そう言って笑う。
さて、1匹ずつ倒せるのか?

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