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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

2月19日


余が目を覚ました時、その場所は病院のベッドの上だった。

隣には、万桜が座っている。


「目が覚めたみたいね」

「万桜か……?
 優心は、どうなった?」

「優心さん?私が、神様の元に行った時には、周りはパニック状態。
 ミリカちゃんは、見かけたけど優心ちゃんは、見てないわ……。
 幸い、会場が病院だったからよかったものの、死んでいたかも知れないんだったんだからね……」

「そうか……」

「なにがあったか説明して……」

「わかった」


余は、万桜に全て話した。


「まさか、白銀先生と赤の魔道士に接点があったなんて……」

「……」

「あ、そうそう、悪いと思ったけどカリスファーさんとアザゼル様にもこのことを報告したわ……
 あとお兄様にも……」

「そうか、カリスファーにまた怒鳴られるな……」


余がため息をつくと病室のドアが開かれた。


「神様!刺されたって聞いたけど、大丈夫?」


真由が、慌てた様子で病室に来る。


「真由にも話したのか?」


余が、万桜に尋ねると万桜は苦笑いを浮かべて答えた。


「……うん。
 あと、亜金君とプレゲトンさんにも話したわ」

「そうか……」

「誰に刺されたか覚えてないの?
 病院の周り警察の人でいっぱいだよ」

「そうなのか?」

「ニュースでもいっぱいこの報道がされていて……」


真由は、そう言って涙をボロボロと零した。


「大丈夫よ、真由ちゃん。
 そんなに深くは刺さってなかったから2~3日で退院できるって」


傷は深かった。
だが、恐らく万桜が、解毒してくれたのだろう。
毒さえ抜ければ傷では余は死なない。


その後、クロや遊楽、亜金にプレさん。
笹鈴に来栖も見舞いに来てくれた。


優心……
どうして、お前は余を刺した?
何か事情があるのか?

余は、涙を堪えた。

皆の前で涙を見せるわけにはいかぬからな……


※この物語は、フィクションです。

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