SSブログ

かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月16日


白銀は、静かな光の粒になり姿を消した。
魔力を持ちすぎたモノは、死ぬと同時に魔力が爆発し、光の粒となり遺体は消える。
そう、亜金は、白銀を倒したのだ。
しかし、亜金の目は、絶望に満ちていた。


「亜金、お主になにがあったんだ?」

「……プレさんが死んだ」

「え?
 今、持っているモノは何?」


万桜が、目を丸くさせ亜金に尋ねる。


「……」

「ユニオンしたのだな?」


余は、全てを察した。


「うん。
 プレさんが、白銀先生にひん死の状態に追いやられて……
 死の直前に俺とプレさんは、ユニオンしたんだ」

「そうか……」

「俺が、弱かったからプレさんは、死んだんだ」

「……そうか。
 事情はわからないが、ユニオンしたと言うことは完全に死んだわけじゃない」

「え?」

「ユニオンしたモノ同士は、来世では必ずめぐり逢い結ばれる。
 だから、そう気を落とすな」

「うん」

「プレさんは、主を心から信用したと言うことだ」

「うん。
 おかしいよね、悲しいはずなのに涙が出ないんだ」

「人間とは複雑な生き物だな」

「うん」


ユニオン。
それは、巨大な力を得る代わりに何かを失う儀式のことだ。
亜金が、失ったモノ。
それを余は神の目で見た。

それは、ネガティブ。

亜金のマイナス思考が、少しだけ改善されたんだな。
それは、プレさんの意思かどうかは、わからない。
余は、白銀に勝ったのだ。

残す敵は、赤の魔道士だけか。


余たちは、勝つことができるのだろうか。


※この物語は、フィクションです。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。