SSブログ

亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月8日


今日は何もない平和な一日だ。

昼休みも馴染のメンバーで弁当を食べる。


「亜金、そのソーセージうまそうだな!」


プレさんが、俺の弁当に目をつける。


「やらんぞ?」

「交換だ!
 私の唐揚げとそのソーセージを交換だ!
 プリーズ♪プリーズ♪交換しましょ♪
 私の唐揚げあげるから♪貴方のソーセージちょうだい♪
 お願い♪お願い♪トレード希望!
 ふたりの気持ちが♪ひとつなら♪」

「な、なんだ?その歌は……?」

「なぬ?亜金は、この歌を知らないのか?」

「知らん」

「……亜金、ダメなやつだ」


プレさんは、ため息をついた。


「まぁ、なんだ……
 そんなに欲しいのなら交換してやるぞ?」

「ホントか?」

「ああ」


俺は、プレさんの唐揚げと俺のソーセージを交換した。
プレさんは、美味しそうに俺のソーセージを食べた。


「にしても、本当に知らないのか?
 さっきの歌」


玉藻が、俺の方を見て言った。


「玉藻、知っているの?」

「“とりかえっこプリーズ”と言う歌だ」

「知らないな……
 誰が歌っているんだ?」

「小林幸子」

「小林幸子は、知ってるが、その歌は知らないな……」

「そうか……
 とりかえっこプリーズは、ポケットモンスターのエンディングテーマだ」

「ポケモンか……
 見ていた気がするけど覚えてないな」

「私は、あの頃のポケモン大好きだったなぁー」


笹鈴さんが、そう言って牛乳パックに入った牛乳をストローで飲む。

俺は、あの頃。
テレビの主導権なんてなかった。
テレビもみんなが見ている部屋の隅っこで見ているだけだった。

だから、昔のことはあまり思い出したくないな。
俺は、そう思うと無言でペットボトルのお茶を口に運んだ。


※この物語は、フィクションです。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

クイズです。 [ネタ]

クイズです。
あなたのいちばんたいせつなものなーんだ?
ヒント、すでになくなっています。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。