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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年07月19日


今日は、なんか熱っぽい。
どうやら風邪をひいたようだ。

熱は、39.7度。

しんどい。


子供たちは、風邪がうつるといけないから俺の病室には「たちいりきんし」とひらがなで書かれた紙を看護婦さんが、ドアに貼った。
なので、子供たちは、遊びに来ない。

つまり、暇だ。

DSをしようとしたら、千代田さんにDSを没収された。


「病人は、寝ていなさい!」


そう言われた。
子供か俺は……


仕方なしにテレビをつける。
この病院のせめてもの救いは、テレビとか電気とかカードが無くても利用できるというところだ。

なので、子供たちもゲームし放題。

だから、俺も遊んでもらえる。

これは、いいことだな。

今、テレビでは「いいとも」が、やっている。

でも、内容が頭に入らない。
頭がぼーっとする。


「失礼します」


千春ちゃんが、そう言って俺の病室に入って来た。
手には、昼ごはんと思われるモノをおぼんに乗せて持っていた。


「あ、千春ちゃん……」

「体調は、どうですか?」

「頭が、ぼーっとします」

「お昼ご飯を持ってきたのですが、食べれますか?」

「お腹は、減っていますが、食欲がありません」

「少しでもいいから食べてください。
 そうしないとお薬も飲めませんから……」

「……うん」


俺は、小さく頷いた。
千春ちゃんは、お盆を机の上に乗せると俺のベッドの隣にある椅子に座った。


「じゃ、口を開けてください」

「ひとりで食べれますよ……」

「いいから、あーんしてください」

「……うん」


俺は、静かに口を開けおかゆを食べた。
結構おいしかった。

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