まっしろなティスタメント（小説）

2012年08月13日


晴れ。
でも、天気予報では雨。

大阪で、大雨洪水警報も出ている所もあるけれど、枚方は雨は降ってない。

むしろ太陽が顔を出している。

大阪にも色々あるんだな……

子供たちは、院内学級。
この学級には、夏休みはないのかな？

と思ったんだけど子供たちは好きで勉強しているらしい。
早く病気を治して学校に入りたいんだってさ……

一応学校に名前はあるけれど、まだいっかいも学校に行けてないらしい。

俺は、学校って大嫌いだったけど……
子供たちにとっては、楽しみのところらしい……

俺は、虐められっ子だったからね。
思い出すだけで鬱になる。


美穂は仕事で、今日はいない。

なので、ゆかりさんとまったりと待合室で雑談をしていた。


「ゆかり！
　見つけたぞゆかり！」


そう言って現れたのは、この間の男だった。


「小十郎さん……？」


ゆかりさんの顔が、一瞬で青ざめる。


「貴様！この間の男じゃないか！
　やっぱりお前とゆかりは、出来ていたのか！」


小十郎は、そう言って俺の方を睨みそして速足で近づいてくる。
そして、殴る……殴る……殴る……

俺は、殴られる、殴られる、殴られる……


情けないけど俺は、ケンカが弱い。
と言うより人を殴れない。
殴る勇気が無い。
ホント、情けない……


俺が殴られるままに殴られていると、ゆかりさんが悲鳴をあげている。


「小十郎さん止めて！」


ゆかりさんが、そう言うと小十郎は、ゆかりさんを睨んだ。


「お前も同罪だ！」


小十郎は、ゆかりさんに拳をあげた。
俺はその拳を掴んだ。


「ゆかりさんは、妊娠してるんだぞ！」

「そんなの関係ない！
　俺を怒らせたコイツに罰を与える！
　離せ！」


小十郎は、そう言って俺を殴る。

俺は、その攻撃を避ける。
そして、カウンターを入れてみた。

そしたら、見事小十郎の顔に命中。
だけど、小十郎にはダメージを与えれなかった。


警備の人が何人かで小十郎を抑え込み、警備室へと連れて行かれたらしい。
俺は、千春ちゃんに軽く手当てを受けたあと、自室に戻るように言われた。
殴られた場所が痛い。