【速報】アステカが滅びました。

ピーピッピピー

ピーッピッピピー


【ニュース速報！】


ただま、中継しているのは、アステカが滅んだ瞬間の映像です。




















まぁ、バグですね。

マップ移動したら、治りました……

タグ：亜金 トリックスター アステカ トリスタ

ギフト（小説）

2013年01月11日

俺と御幸と爺やは、依頼人の部屋へと向かった。
部屋に入るといい香りがした。


「……」


綺麗な女の人が、俺と目が合う。
俺が、軽くお辞儀すると女の子は涙目になった。


「大丈夫でごすよ。
　この人の顔は怖いけど、中身は赤ちゃんですから……」


御幸が、そう言って俺の頬を突く。


「痛いぞ……」

「亜金、スマイル、スマイル」

「俺が一番苦手なモノが何か知ってるか？」

「努力」

「努力も苦手だけど、作り笑いはもっと苦手なんだ」

「ダメだな、亜金は……」

「ダメだからこうなった……」


御幸が、ため息をつく。
すると女の子の顔が少しだけ柔らかくなる。


「おっと自己紹介が遅れましたね。
　この方が、ギフト能力者でありライター業をやっておられる詩空　亜金さんで、ございます」


爺やが、俺の代わりに自己紹介をしてくれる。
女の子は、コクリと頷く。
そして、爺やが言葉をつづける。


「このお美しい方が、水菜　夕貴さんでございます。
　例の件により、言葉を放つことが出来なくなりました」

「……」


夕貴さんが、少し切なそうな顔をする。


「よろしくね」


俺がそう言うと夕貴さんが軽くお辞儀する。
なんか可愛い。


「亜金は、勘が良いからきっと夕貴さんの気持ちなど言葉を発さなくてもわかると思う。
　だから、夕貴さんも気にせずに亜金に接していいからね」


御幸が、そう言うと夕貴さんは頷く。
まぁ、ニュータイプの能力である程度のことは、解る。
たぶん、夕貴さんは、御幸に惚れてるな。
御幸は、地位も名誉もお金もあるからな、それでいてイケメンでそれを自慢していない。
兎に角良いヤツ。
だから、モテる。
御幸と啓司は、小さいころから付き合いがあるが……
バレンタインとか、物凄い量のチョコレートを貰っていた。
そりゃ、悔しいほどたくさん。
俺は、0個。玉藻も小さいころから俺専用のメイドのくせにチョコレートをくれない。
ケチなヤツだ。

で、そんな俺にはわかる。

夕貴さんも御幸のスマイルに心を奪われている。

結局、今日は、顔合わせだけで終わった。
帰ろうとしたとき、夕貴さんに手を握られた。
一瞬、ドキっとした。
すると手の中にメモを渡されていた。

【また来てください】

なんか、悔しいから毎日来てやろうか……