SSブログ

ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2013年01月16日


さてと、今日はどうするかな……
昨日は、追い返されたし。
それでも行かなくちゃな……


俺が、病院に向かおうとすると、隼人君が俺の家に尋ねてきた。


「亜金さん」

「あ、隼人君、おはよう」

「おはよう。
 じゃなくて、水菜の姉を護衛しているって本当ですか?」

「どうして、それを……?」

「玉藻さんに聞きました」


隼人君の目は、怒っている。


「仕事だよ……」

「水菜の家が政治家だからですか?
 そんなにお金が欲しいのですか?」

「あくまで護衛だよ。
 追撃も必要とあれば、するけれど……」

「どうして、卓を止めてくれないんですか?」

「あれから、何かあったの?」

「3人襲われた」


玉藻が、後ろから現れた。


「3人?」


俺は、玉藻に聞き返す。


「亜金さんが、卓をずっと見張っていたらこんなことには、ならなかったはずです……」

「3人救えても、すくなくても瑞樹君のお姉さん、夕貴さんは助けれなかったと思う」

「どういう意味です?」

「海藤君の仲間が、夕貴さんの病院に現れたんだ。
 戦闘にはならなかったけれど……
 まだ、狙っているのは間違いないよ」

「その人の護衛なんて警察がやればいいじゃないですか!」

「まぁ、容疑者の監視も警察の仕事だけどね……」

「警察が動かないから亜金さんに頼んだんですよ!」

「それは、夕貴さんも同じだよ。
 とりあえずさ……
 俺は、これから夕貴さんの護衛を兼ねて病院に行く」

「……亜金さん!」

「明日さ……
 2人とも俺と一緒に夕貴さんの所に行こう」

「何を言っているんだ?」


玉藻が、俺を睨む。


「夕貴さん、襲われたショックで言葉を失ったんだ……」

「他の人だって、みんな何かを失っているはずです。
 その人だけ、どうして特別扱いするんですか!」

「……とりあえず、明日のこの時間にまた来て」


俺は、冷たく言い放つと病院に向かった。
夕貴さんに残念そうな顔をされたのは、毎度のことだね。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。