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大変だ…… [迷惑メール]

携帯の迷惑メールフォルダにこんなのが届いていた。

彼氏と別れた。
昨日一日中泣いたけど今日は復活。
ヤケだから、貴方を食べちゃう。


俺、食べられちゃう……

ちなみに、件名は……

BRIDAL


つまり、結婚。
いや、血痕だ!

なつえ様~~

どうか、俺を食べないでー(ノ_・。)

とまぁ、こんな感じで迷惑メールを楽しんでいる亜金さんでした。

今日は、家の庭の木を切ったやつの後片付けをしました。
結構疲れました。

伐った木を細かくはさみで切りゴミ袋へ……

腰が痛い……(ノ_・。)

ってか、最近、迷惑メール多いぞ。
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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――3月16日


俺は、夢を見た。
それは、小さな小さな夢だった。

休日に家族とお出かけをして、帰りに外食ですませ、少し贅沢な食べ物を食べる。
だけど、そう言うのは俺には許されなかった。

10年ひと昔と言うけれどそれよりも少し前。
今から、12年前のことだった。


父さんと母さん、そして産まれたての赤ん坊と一緒に俺は、雪の国に来た。
その国の王様と父さんは、話があるらしく俺は子供部屋に預けられた。

そこには、俺と同じくらいの年の女の子……
6歳くらいの女の子と男の子が、一緒に遊んでいた。

男の子は、その女の子のことを“姫”と呼んでいた。
女の子は、男の子のことを“座来栖君”と呼んでいた。


俺は、部屋の隅でうずくまる。

すると“姫”と呼ばれる女の子は、俺の穂に近づいてきて手を差し伸べる。


「一緒に遊ぼう?」


遊ぶ?
遊ぶって何だろう?


「遊ぶって何?」


俺は、女の子に尋ねる。


「えっと、一緒に楽しいことをすることだよ」

「楽しいの?」


俺が、女の子に尋ねると女の子は大きくうなずいた。


「とっても楽しいよ!」

「じゃ、遊ぶ!」

「うん!」


女の子は、楽しそうに笑うと俺の体に抱き着いた。
女の子の体は異様なほど冷たかった。


「あったかーい」


女の子は、嬉しそうに笑う。


「……姫、あんまりやるとソイツ凍死するぞ」

「あ、ごめん!
 大丈夫だった?」

「うん。
 全然平気だよ」

「へ?平気なの?」


女の子は、そう言ってじっと俺の顔を見る。


「貴方の魔力……
 凄いわね!きっと立派なED乗りになれるわ!」

「いーでぃー?」


俺が、首をかしげると座来栖君が口を開く。


「エレメントドール、まぁ、心の中の作り出すロボットだ」

「ふーん」

「あ、君興味ないでしょ?
 大人になればみんなED乗りになるんだよー」

「そうなの?」

「うん!」

「ふーん」


女の子がニッコリと笑い俺の手を握り締める。


「君、名前は?」

「俺?俺の名前は亜金だよ。
 詩空 亜金」


俺は、目を覚ます。
最近、毎日見る夢だ。
館には、誰もいない。
広い屋敷に自分ひとり……
俺は、朝食を済ませると書籍へと向かった。
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