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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月26日


余は、真由と待ち合わせをした。
万桜たちが強引に決めた。


ユニバーサルスタジオジャパンと言う遊園地に向かうらしい。


余は、枚方市駅にて、待ち合わせの30分前に着く。
しかし、真由はすでに来ていた。


「真由、早いではないか……」

「神様こそ、まだ30分前だよ?」

「デートは、30分前行動!
 姉上からそう教えてもらっているからな」

「神様、お姉さんいるの?」

「ああ。
 結構パワフルな方だ」

「筋肉ムキムキ?」

「そう言う意味ではない」

「綺麗な人?」

「そうだな……
 一言で言えば、巨乳だ」

「え?」

「あれは、スイカだな」

「……」

「真由とは、大違いだ」

「私だって胸、あるもん」

「そうなのか?」

「か、神様にだったら見せてもいいよ?
 それとも触ってみる?」


真由が照れ笑いを浮かべながら余の顔を見つめる。


「真由。そう言うのは、好きな人にだけするものだ」

「前にも言ったけど……
 私、神様のこと……」


余は、最後まで聞かずに真由の頭を撫でる。


「ありがとう」


真由がうつむく。
余は、真由の手を握り締め歩く。


「……」

「どうした?真由。
 行くぞ……」

「……うん」


真由は、元気が無い。
でも、真由には世話になった。
その気持ちは大事にしてやりたい。


※この物語は、フィクションです。


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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月25日


「私も呼ばれてよかったの?」


のんこが、顔を少し赤くして真由の方を見る。


「はい!
 のんこ先輩も神様のお友達ですから!」

「ありがとう」


のんこは、ニッコリと笑いお辞儀した。


「いやー
 美女の巫女服ってのは、萌えるね」


空猫が、扇子を口に当てて答える。


「空猫先輩、セクハラですよ?」


ミリカが口を尖らせる。


「セクハラついでにさ……
 巫女さんって、下着をつけてないってホント?」

「じー」


真由が、純粋無垢な目で空猫を見る。


「ご、ごめん。
 今のは聞かなかったことにして……」


空猫が、一歩退く。


「向こうは、賑やかね」


万桜が、余に話しかける。


「そうだな……」

「きちんとお別れの言葉、いってあげるのよ?」

「わかっておる。
 真由には世話になったからな……」

「……うん」

「万桜は、どうするのだ?」

「私は、残るわ。
 悪は、まだ残っているから……
 私は、それを倒さなくちゃ……」

「メールしたら返事をくれるか?」

「当り前じゃない」

「……神様は、やっぱ神様なのか?」


クロが、余に尋ねる。


「気づいていたか……
 余は主たちの正体に関しては全くわからなかったが……」

「俺は、クロ。
 魔界の王、ルビーアイの息子だ。
 ちなみにシロっていたろ?あれが俺の姉だ」


クロが、そう言うと遊楽が次に答える。


「俺ァ、遊楽。
 魔族の1人。世間一般では、魔王の執事と言われている」


遊楽が、そう言ってニッコリと微笑む。


「悪を倒すには、十分か……」

「俺らもメールをくれたら返事を出すぜ?」


クロと遊楽が、そう言ってくれた。
余には、友達が出来たんだな。


※この物語は、フィクションです。


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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月24日


雨。
雨の中、皆が真由の家に集まる。


「真由ちゃんの家って神社だったんだね」


万桜が、目を丸くさせて驚く。


「ってことは、巫女さんとかもやってるの?」


亜金が、真由に尋ねると真由は照れくさそうに笑った。


「うおおおお!
 って、ことはリアル巫女かよ!」


遊楽のテンションが上がる。


「お前、巫女とかメイドとか好きだもんな」


クロがクールに答える。


「お前も好きだろ??」

「愚問だな」


クロの顔がニヤける。

結局最後まで、コイツらのことはわからなかったな。


「……私も巫女の恰好をしてみたいかも」


玉藻がぼそりと呟く。


「ええ?
 玉藻、巫女さんになりたいの看護師さんじゃないの?」

「いや……その……
 ほんの出来心だ。忘れてくれ」

「……いいよ?」

「へ?」


真由の返答に玉藻が、変な声を出す。


「女の子は、みんな巫女さんになっちゃおう!
 ついでにお仕事もしちゃおう!」


真由が、嬉しそうに笑う。


「いいの?」

「うん!
 ウチでは土日は、無料で職業体験をやっているんだー
 今日は、空きがあったはずだから、お父さんに聞いてみる!


真由は、そう言うと部屋を出た。

そして、すぐに戻ってきた。


「V!V!V!ビクトリー!
 明日なら全員参加可能だって!」


真由が、嬉しそうにピースサインを出す。
ってか、このネタわかる人少ないと思う。


ミリカが、静かにお茶を飲む。


「みんな、元気だな……」


※この物語は、フィクションです。


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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月23日


今日は、久しぶりに学校に行った。
今日は、終業式。

無駄に長い校長の話も、今日ばかりは名残惜しい。


校長の話が終わると余は、教室に向かった。


「神様、どっか行っちゃうの?」


真由が、目に涙を浮かべて余に近づいてくる。


「耳が早いな……
 昨日、万桜ちゃんから聞いたの……」

「万桜のヤツ……」

「ねぇ、何処に行くの?」

「天国」

「へ?
 死んじゃうの?」

「いや……
 遠い場所に行くと言うたとえだ」

「天界へ戻っちゃうの?」

「ああ……」


そうか、真由は知っているのだな。
余が、神であることを……


「……どうしても、帰らなくちゃダメ?」

「ああ。
 黙って、こっちに来たからな、昨日、父上殿に説教された」

「神様にもお父さんがいるんだ?」


真由が、小さく笑う。


「そりゃ、いるさ……」

「どんな人?」

「とっても強くて怖い方だ」

「そっか」

「お母さんは、どんな人?」

「そっちは、あんまり詳しくないんだ。
 小さいころに数回会ったきりで、最近は会ってない」

「そっか……」


真由が、寂しそうに笑う。


「……ああ」

「ねぇ、神様」

「うん?」

「今日から暫く、ウチに来ない?」

「どうしたんだ?」

「天界にまで帰る少しの間に、現世での楽しいことをいっぱい経験しようよ」

「……それは、ありがたいがいいのか?」

「……うん。
 クロ君たちを呼んでさ、明日の夜パーティーとかやろうよ」

「でも、それは、主の家の迷惑になるのでは?」

「もう了解を得たよ」

「そうか……
 なら、言葉に甘えよう」

「うん!」


真由が、嬉しそうに笑う。
そうか、この笑顔ももう少しで見れなくなるんだな。


※この物語は、フィクションです。

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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

3月22日


「おおー。
 息子よ。仕事を放棄して何をしている?」

「父上殿こそどうしてここへ?」

「出来の悪い息子が、こんな雑魚に殺されてしまっては末代までの恥だからな」


父上殿は、豪快に笑う。
余は、全く可笑しくない。


「……叔父さま??」

「おおー。
 万桜もいるではないか。
 それに……ん?主は、誰だ?」


父上殿は、亜金とボムの方を見る。


「俺の名前は、ボム!ボム・クライマー!
 世界を変える漢(おとこ)だ!」

「うむ。
 主の名は知っておる。
 我が聞きたいのは、その大きな剣を持った小僧の名前だ」

「俺は、亜金……詩空 亜金。
 世界を……たぶん変えれない漢です」

「ガハハハハッハ!
 主、強いようだな。その剣は、プレゲトンか?
 人間にしては、なかなか強いじゃないか!」

「……」

「ん?この魔力。
 主は、人間じゃないな?」

「え?」

「人工生命体の亜種シリーズか?」

「……!?
 どうして、それを?」

「我は、神だ。
 我に知らぬことなど存在しない!」


父上殿は、再び豪快に笑う。


「父上殿は、知らぬことがないのに、亜金のことは知らないんですね?」

「おおー。
 息子よ、どうしてそんな意地悪なことを言うのだ?
 反抗期か?父さん悲しいぞ……」

「……」

「さぁ、息子よ。
 帰るぞ」

「何処へですか?」

「家へだ。
 我が家だ」

「帰らない!
 余は、現世に残る!
 テオスを……全て滅ぼすまでは帰らない」

「優心と言う娘のことか?」

「……ご存じなのですね。
 なら話は早いです!」

「ダメだ!
 お前には、まだテオスは手におえない。
 あの赤い雑魚にすら、足元に及ばないのだからな!」

「ならば……
 ならば友人に……
 友人にお別れを言いたい」

「うむ……
 なら、今月末まで待とうではないか」

「え?」

「それくらいの我がまま父として聞こうではないか」

「ありがとうございます」

「だが、それ以上は待てんぞ。
 4月は、年度初め。願い神の仕事も忙しいのだからな」

「わかりました」

「じゃ、我は一旦神界に戻るぞ」


父上殿は、そう言うと姿を消した。
父上殿クラスになると、一瞬で何処へでも移動できる。

赤の魔道士でさえ赤子同然なのだ。

余は、弱い……


※この物語は、フィクションです。

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