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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月26日


「玉藻……!」


俺は、横たわる玉藻の方に走った。


「私は、大丈夫だ」

「無茶しやがって……」


俺が、そう言って玉藻の体を抱き上げる。


「な、な、ななななな!
 なにをしておる!
 私は、自分であるけるぞ!」

「怪我してるじゃん」

「だからと言ってお姫様抱っこはないだろう?」


玉藻は、顔を真っ赤にさせて言った。


「あ、玉藻ちゃ、いいなぁー
 座来栖君、私もお姫様抱っこ!」


笹鈴さんが羨ましそうに俺の方を見る。


「断る」

「いいもーん。
 私も、亜金ちゃにやってもらうから!」


笹鈴さんが、そう言って俺の方に近づいてきて、そして飛びついてきた。


流石に、女の子2人の体重は……


「ごめん……
 重い……」


俺は、その場で崩れた。


「あー。
 女の子に向かって重いは、禁句だよー」


笹鈴さんと玉藻が尻餅をつく。
笹鈴さんが、頬を膨らませる。


「全く……」


座来栖君が、そう言って笹鈴さんに手を差し出す。


「なに?お姫様抱っこ?」

「俺は、ライフルを持っているから抱っこは出来ない」


座来栖君が、そう言うと海藤が口を開く。


「だったら、僕がお姫様抱っこしようか?」

「え?海藤君がお姫様抱っこしてくれるの?」


笹鈴さんの目が輝く。


「俺がする……」


座来栖君は、ライフルを笹鈴さんに渡すと笹鈴さんをお姫様抱っこした。
そして、俺たちの長い一日は終わった。


※この物語は、フィクションです。


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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月25日


ハチアブは、座来栖君を睨む。
そして、次の瞬間には、座来栖君の目の前に現れた。
ハチアブは、座来栖君のライフルを掴む。
しかし、それよりも早い動きで座来栖君が、腰からハンドガンを取り出しハチアブの額に銃口を向ける。

座来栖君は、銃を3発放つ。

ハチアブは、大きく後退する。


「貴様も使えるのか?」

「シックスセンスのことか?
 それなら、俺は4歳の頃から身に着けている」

「く……」


ハチアブが、大きく後退しアゲハの所まで行く。


「どうやら苦戦しているようだな」

「ええ。
 まずは、あの無表情な坊やを倒すわよ。
 その後、あのライフル坊やを倒しましょう」

「了解……」


アゲハは、息を吸い込みそして息を吐く。
すると、アゲハも雰囲気が変わった。


「……さぁ、ガキども!
 俺たちの本気見せてやるぞ!」


アゲハが、そう叫ぶと周りの空気が振動し大きな風が吹き荒れる。
俺がまばたきしている間に、アゲハは海藤の目の前に現れた。

しかし、海藤はそのアゲハを蹴り飛ばす。


「……まさか、貴方も……?」


ハチアブが、そう言って海藤の方を見る。


「もちろん使えるよ。
 僕は、退治屋だからね……」


アゲハが、ゆっくりと起き上がり街道を睨む。


「退治屋か……
 どこの組のモンだ?」

「僕たちは、自分たちのことを白騎士団と呼んでいるよ」

「白騎士団……
 聞いたことないな!」


アゲハは、もう一度海藤に突進してきた。
海藤はそれを避け、アゲハに手刀をあびせる。

それは、アゲハの右腕に当たり、アゲハの右腕からおびただしい量の血が飛び出る。


「ぐ……」

「まずいわね。
 アゲハ、ここは、一旦引くわよ……?」

「く、情けないがそれも仕方あるまい」


アゲハとハチアブは、そう言ってゆっくりと闇夜に姿を消した。


※この物語は、フィクションです。

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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月24日


アゲハが、海藤に向かいパンチを繰り出す。
海藤は、それを避けると竹刀で、アゲハの腕を叩く。
海藤の力が強いのかアゲハの腕が硬いのか、竹刀は無残にも折れてしまった。


「あーあー」


海藤は、残念そうな声をあげて竹刀を見つめる。


「ガハハハハ!
 これで武器はないぞ!」


アゲハが、嬉しそうに笑う。
しかし、海藤は表情を変えない。


「別にこれは、これで使い道あるよ?」

「負け惜しみもそこまでにしておけ!
 お前は、死ね!」


アゲハが、海藤にパンチをしたが海藤は、それを避ける。
そして、避けた瞬間に折れた竹刀を海藤の腕に刺した。


「ほらねこれだって武器になったでしょ?」

「貴様……!」


アゲハが、海藤を睨む。


「これで右手使えないね」

「小僧など左手一本で十分!」


アゲハが、そう言って笑うと右手に刺さった竹刀を抜いた。


「僕を舐めてる?
 僕、こう見えて結構手加減しているんだけどな……」

「じゃぁ、本気で戦え!
 俺も本気を出してやろう!」


アゲハが、抜いた竹刀を俺の方に向けて投げる。

しかし、その竹刀は、急に爆発した。


「亜金、ぼーっとするな」


座来栖君が、そう言ってため息をついた。


「あ、ありがとう」


どうやら座来栖君が、ライフルで撃ち落としてくれたらしい。
モデルガンにしては、威力あるな……


アゲハは、ゆっくりとハチアブの方を見た。


「ハチアブ!
 コイツを倒したらすぐにお前を助ける!
 それまで、死ぬなよ!」


アゲハは、そう叫ぶとハチアブはニッコリと笑った。


「問題ないわ。
 私も本気を出すから……」


ハチアブは、そう言うとゆっくりと空気を吸い込んだ。
すると雰囲気が変わった。
なにかヤバい感じがする……

そんな感じだ。


※この物語は、フィクションです。

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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月23日


「俺の仲間をよくも虐めてくれたな?」


そう言って現れたのは、ライフルを持った座来栖君だった。


「座来栖君?」

「よう、亜金。
 生きているか?」

「うん。
 生きているよ」


座来栖君は、それを聞いて頷くと再びライフルを構える。


「あら、僕が相手?
 それにそれ、銃刀法違反じゃないかしら?」


ハチアブが、そう言うと座来栖君が静かに笑う。


「安心しろ。
 これは、モデルガンだ。
 殺傷能力はないただの玩具だ」

「玩具で、私を倒せると思って?」

「急所を狙えば、ダメージは与えれる」

「じゃ、こうすればどうかしら?」

ハチアブは、そう言ってゆっくりと姿を変えていく……
その姿は、笹鈴さん。そのものだった。


「なんの真似だ?」

「人間ってこういうのに弱いでしょ?」


ハチアブが、静かに笑う。
しかし、座来栖君は、迷いなく銃を放った。

銃は、ハチアブの額に命中する。


「痛いじゃない……」

「玩具でもそれ相応のダメージを与えれる。
 次は、急所を狙う」

「貴方、この子のことが好きなんじゃないの?」

「好きだな、愛している。
 だが、本物の笹鈴は、もっと可愛い」

「言ってくれるじゃない!
 チェリー君の癖に!」


ハチアブはそう言って手をナイフに変えた。


「そんなことも出来るのか?
 お前も妖怪か?」

「そんなの貴方には関係なくてよ?
 貴方は、私に殺される。それ以上もそれ以下も無くてよ?」


ハチアブは、そう言って座来栖君の間合いに入った。
間合いに入って座来栖君のお腹にナイフを刺そうとした時、ハチアブの手が凍りつく。


「座来栖君には、指一本触れさせない」


笹鈴さんが座来栖君の影から現れた。


「お嬢ちゃんいたの?」

「私、雪女だけど人の影の中に隠れることが出来るの」


笹鈴は、そう言うとハチアブは座来栖君たちから間合いを取った。


「く……
 アゲハ、先にこっちを手伝ってくれないかしら……
 2対1は、流石にきついわ……」


ハチアブが、そう言ってアゲハの方を見た。
俺もアゲハの方を見た、そうだ玉藻を助けなくちゃ!
しかし、そこには海藤が居た。
海藤が、アゲハと戦っていたのだ。


※この物語は、フィクションです。

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亜金友人帳 [亜金友人帳]

5月22日


俺は、昨日の夜に約束の公園に向かった。

家に奇襲を掛けられては困るため、友人帳を持って出た。
時間の指定はしていなかった。

俺たちが、公園に着いた時、彼女はそこに居た。


「待たせるじゃない」

「……お前たちは、友人帳をどうするつもりだ?」

「言うつもりはないわ。
 それに貴方は知る権利すらない」

「これは、渡さないぞ」

「そうでしょうね……
 でも、貰うわ。力ずくでもね」


女性がそう言うと空から巨漢な男が降りてきた。
アゲハだ。


「ハナアブ!
 今日、犯せるのは、地味なメガネの嬢ちゃんか?」

「好きにしていいわよ。
 友人帳さえ手に入れば、犯した後、殺しても構わないわ」

「わかった。
 そうさせてもらう。
 犯して犯して犯しまくって、その後、里のホームレスにでも寄付するか?
 ヤツらも女に飢えているからな」

「いいわね。ゾクゾクしちゃう」

「さぁ、坊主。
 女を護るために戦えるか?」

「安心しろ。
 戦うのは亜金ではない、私だ!」


玉藻は、そう言って9本の尻尾を出す。
そして、その尻尾が刃へと変わる。


「ほう、お前も妖怪か……!
 まぁいい。妖力の高いヤツを犯すとこちらの妖力も高くなる!
 さぁ、来い!女よ!俺は女をなぶるのも好きだ!」

「下品なヤツだ……」


玉藻は、そう言って刃をアゲハに向ける。
そして、突進する。

しかし、アゲハは、素手でその刃を掴み玉藻を地面に叩きつけた。


「そらよ!」


アゲハは、嬉しそうに笑いながら玉藻の服を破く。


「止めろ!」


俺は、アゲハの顔に蹴りを入れた。
すると無言で俺の腹部に平手を受ける。
俺の体が、吹き飛ぶ。


「貴方の相手は、私がしてあげようか?
 チェリー君」


ハナアブが、俺の顔に手を当てようとした時、八アブの手に何かが当たる。
ハナアブは、手を引っ込めた。


「誰!?」


ハナアブは、何かが飛んできた方を睨みつけた。


※この物語は、フィクションです。

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