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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

5月27日


雨。
空から舞う露が。
俺達の身体を鞭打つ。
流れた血は、何処へ向かうのか……
それは、誰にもわからない。


今日は、遙の機嫌がいい。


「けけけけ。
 私を置いて行くからバチが、当たったんだ」


遙、性格悪いぞ……

もちろんの事、遙は銘さんに怒られる。


「雨天決行なの?」


銘さんが、不安げに俺に尋ねる。


「ああ。
 これ位の雨なら遊園地は、空いているだろう。
 どうせ身長制限でジェットコースターや急流すべりは、乗れないしね」

「そうね……」


俺は、頷くと由香ちゃんが待っている孤児院に向かった。


「亜金さーーーん」


由香ちゃんが、始めてみるテンションで、俺に駆け寄る。
苦笑いを浮かべながら現れる斎藤さん。
ナチュラルメイクで、とても可愛く見える。


「あの……
 西郷さんは、今日は、来られないのですか?」

「あー。
 御幸は、今日は、仕事なんだ……」

「……そうですか」


綺麗な斎藤さんが、がっくりと肩を落とす。
もしかして、斎藤さんは、御幸の事が好きなのか?
そんな事が頭によぎる。
まぁ、どちらでもいいのだけどね……

さて、今日は、元気に遊園地に行くぞ!


(千春)

「なによ?」

(お前も、今日は楽しめよ?)

「わかってるわよ」

(そんなに由香ちゃんの事が嫌いか?)

「嫌いじゃないよ」

(だったら、もっと笑顔を見せろ。
 もしかしたら、由香ちゃんも霊感があるかも知れないんだからな?)

「わかったわよ」


千春は、そう言ってニッコリと笑った。
ぎこちないけどいっか……

雨の遊園地と言うのもなかなか乙なものなんだぞ?


※この物語は、フィクションです。

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