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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

6月27日


先ほど、葬儀を終え社長さんの遺体が火葬された。


社長さんの骨は、弱々しくそして細かった。


享年80歳だった。


決して若いとは言えないけれど……
まだ十分生きれたかもしれない。
命を途中で途切れる事は何よりも辛い事だったと思う。


心臓が無かった。
それも綺麗に心臓の部分だけ無くなっていたらしい。


恐らく橘勤がやった事なのだろう。

どうして、そんな事をやったのかはわからない。
また、どうやったらそんな事が出来るのかもわからない。


ただ、社長さんの顔は、苦しそうだった。


「これから、本当に忙しくなるな……」


直美ちゃんが、そう言って俺の隣に座る。


「少しは眠れたか?
 昨日は、徹夜だったんだろ?」

「うんん。
 眠れない。
 マダオだって、眠ってないんでしょ?」

「俺は、まだ若いから……」

「私だって、まだ!まだ!まだ!まだ!若いわ……」

「そうだったな……」


俺は、ニッコリと笑う。


「亜金は、直美さんと何処まで行ったんだ?」

「東京まで……って、え?」


俺は、答えたモノのその声に驚いてしまった。


「東京でチューとか、したのか?」


遙だった。
遙が、ニヤニヤ笑っている。


「してないぞ?」

「だらしないなぁー
 そんなんだから、亜金は、ドーテーなんだよー」

「意味、わかってるのか?」

「ふふふーんだー」


遙は、そう言ってその場を去った。
こういうのをなんて言うんだろ……


『子供は、風の子?』


ちと、違うか……


※この物語は、フィクションです。

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