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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

8月20日

曇。

今日は、比較的涼しい。


薫ちゃんの両親は、もうこの世には居ない。
それは、いったいどういうことなのだろうか?
俺は、啓司さんの話に耳を向けた。


「薫ちゃんの両親は、変死体で見つかっていてね……
 その遺体は薫ちゃんが、発見したんだ。
 それ以来、薫ちゃんは、話せなくなったらしい」

「そうなのか……」

「でも、最初にあった時話したよね?」


直美ちゃんが、俺に尋ねる。


「ああ。
 『知らない』って、一言だけど……」


それを聞いた啓司さんは、小さな声でこう言った。


「薫ちゃんも能力者らしい」

「能力者?
 なんの能力なんだ?」

「言った事が実現する、『言霊』だ……
 薫ちゃんは、それを恐れて言葉を話せない。
 怖くてね……」

「じゃ、もしかして、両親を殺したのは……?」

「そこまでは、わからない。
 だけど、影でヤツがまた動いているらしい」

「ヤツ?
 橘 勤か?」

「ああ。
 ヤツは、恐らく薫ちゃんを狙うだろう」

「橘勤は、どうして能力者を狙っているんですか?」

「これは、まだ確定ではないのだが……
 橘勤の能力は、ソウルイーター。
 能力者の魂を食べる事で、その能力を獲る」

「ヤバいっすね」

「対抗できるのは、無効化の能力を持つ俺か、脱力を持つアンタしかいない」

「……」

「だから、ヤツは、俺達の命を狙っているモノの……
 なかなか手を出せないでいる。
 向こうの対抗策がないからな……
 だけど、ヤツは、薫ちゃんの能力に気付いた。
 言霊を使えば、遠隔で俺らを殺す事が出来る」

「そうなのか……」

「じゃ……」

「ああ。
 薫ちゃんは、俺と亜金さんで護らなくちゃいけない」

「私も、出来ること手伝う!」


直美ちゃんが、そう言って笑う。

この3人で、果たして薫ちゃんを守ることができるのだろうか?


※この物語は、フィクションです。

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