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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月8日


晴れ。

台風が過ぎたばかりの為か。
セミが鳴いていない。

静かな昼だ。


俺は、気合いを入れる為、何ヶ月振りかに髪の毛を切った。


さぁ、向かい。
決戦の場所へ……

だけど、手がかりがない……


「千春」


俺は、千春を呼んだ。

千春が、ゆっくりと俺の前に現れる。


「忘れられたかと思ったよ」


千春が頬を膨らませる。


「いや、千春の事を忘れた事はないよ……」

「口説いてる?」

「NO!」

「即答……?」


千春は、眉を歪ませる。


「流石に弟の彼女には手を出さないよ」

「そか……」


千春は、少し残念そうだ……


何が残念なんだろう?


俺には、わからない。


「橘勤に復讐するの?」

「ああ……」

「でも、犯罪者でも殺せば罪になるよ?」

「構わない……
 もう、構わないんだ……
 ヤツは、確実に薫ちゃんや俺、啓司さんを狙ってくる。
 銘さんや遙だって危ない……
 もう、大切な人が奪われるのは嫌なんだ」

「そう……」


千春は、不安げに頷いた。


「んじゃ、行くぞ……」

「何処へ?」

「わかんないけど、とりあえず外に出よう。
 俺が、標的なら俺を確実に狙ってくる」


俺は、そう言って千春を連れて部屋を出た。
当てもない旅に出る為に……


※この物語は、フィクションです。


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