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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月3日


「神様、お待たせ♪」


真由が、着物を着て現れる。


「着物か?」

「似合うかな?」

「馬子にも衣装だな」

「そ、そっか……」


真由は、残念そうに肩を落とす。


「似合っておるぞ」

「え?」


真由の表情が、一気に明るくなる。


「さぁ、何処に行きたいのだ?」

「んっとね、神社でおみくじ引いてみたい」

「うん?真由は、神社の人間なのにおみくじを引いたことがないのか?」

「うん……
 小さい時から、巫女の仕事をしてきたから、おみくじなんて引く余裕がなかったんだー」

「そうか……」

「神様は、おみくじを引いたことがある?」

「余もないぞ」

「ホント?
 私と一緒だね!」

「そうだな」


真由が、余の前に手を差し出す。


「うん?」

「手を繋ごう。
 デートの基本は、手を繋ぐ事から始まるんだよ」

「そ、そうなのか?」

「うん♪」

「わ、わかったぞ」

余は、少し恥ずかしかったが、真由の手を握り締めた。


「じゃ、おみくじ♪おみくじ♪」


余は、真由に手を引っ張られながらおみくじ売りの場所に来た。
真由は、おみくじを売っている巫女さんに200円渡した。
そして、真由は、おみくじを振った。

「えへへ。
 31番ください」

「はい……
 こちらで、ございます」


巫女さんは、そう言っておみくじの紙を真由に渡す。


「わーい!
 大吉だよ。
 神様は?」

「余は、29番だ」

「29番ですね、こちらになります」


そう言って渡されたおみくじには、“凶”と書かれていた。


「凶だ……」

「……ここのおみくじは良く当たるらしいんだけど。
 神様は気にしちゃいけないよ!」


真由よ、それは、フォローになってないぞ……?


※この物語は、フィクションです。


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