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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

1月13日


今日は、冷える。
学校に向かう。
教室に入れば、暖房が効いている。

余が、教室の中に到着すると真由が居た。
真由が、花瓶の花を手入れしている。


「無い乳娘か……
 いつも早いな」


真由は、返事をしない。


「どうした?
 元気がないのか?」

「私は、無い乳娘じゃないもーん」


口を尖らせ、そっぽを向く。


「……そうか。
 すまない。真由、おはよう」


とりあえず、これは余が悪いんだな。
なので、謝った。
すると真由は、ニッコリと笑った。


「おはよう。
 神様。落雁(らくがん)食べる?」


真由が、そう言って落雁をポケットから出した。


「いや、いらん」

「神様なんだから、落雁好きでしょ?」

「それは、誤解だぞ。
 真由」

「え?」

「神のほとんどは落雁が嫌いだ」

「そうなの?」

「ああ……」

「この落雁。
 美味しいのにな……」


真由は、そう言って落雁を口に運ぶ。
そして、ニッコリと笑い言葉を続ける。


「……うん。
 美味しいよー」

「う……
 見ているだけで胸焼けが……」

「そんなに嫌いなの?」

「もう食べ飽きたんだな。
 落雁なら常に常備してるぞ……
 ほら」


余は、そう言って落雁を真由の手に置いた。


「あー。
 もしかして、市販の安いヤツを買ったんだね。
 和三盆の落雁は比較的美味しいよー」

「和三盆?」


余は、首を傾げた。


「まぁ、これは私が作ったやつだけどね」


真由が、そう言って余の手の上に落雁を置いた。


余は、恐る恐るその落雁を食べた。


「美味いぞ?」

「よかった」


真由が、ニッコリと微笑んだ。


※この物語はフィクションです。


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