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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年07月11日


おはよう。
水曜、7月11日。
曇り。

今にも雨が降りそうなので、公園にはいけない。
昼から雨らしし……

なので、俺は待合室に向かった。

すると山本さんが、待合室でコーヒーを飲んでいた。


「あ、山本さん。
 おはようございます」

「お?
 亜金君じゃないか、久しぶりだね」

「はい」

「どうだい?
 一杯付き合わないかい?」

「あ、はい。
 付き合います」


俺は、自販機でジュースを1本買った後、山本さんの隣に座った。


「本当は、タバコも吸いたいんだけどね」


山本さんは、そう言って苦笑いを浮かべる。


「タバコ、吸われるんですか?」

「ああ、昔は、結構なヘビースモーカーだったんだよ」

「へぇー」


俺は、そう言って先ほど買ったコーラーのキャップを開ける。


「あれ?
 もしかして、お前、亜金か?」


不意に後ろから聞き覚えのある声が俺の耳に入る。

俺は、振り向く。
するとそこには、幼馴染である村雨 小太郎が立っていた。


「小太郎?
 どうしてここに?」

「俺は、今、お前の隣にいる山本さんの見舞いに来たんだ」

「そっか」

「小太郎君か、元気そうで何よりだな」


山本さんが、そう言って笑う。


「俺は、元気だけが取り柄ですから!」


小太郎は、そう言ってケラケラと笑う。


「亜金君と小太郎君は、知り合いなのかい?」

「幼馴染の腐れ縁ってヤツです。
 ここ5~6年、連絡を取れなかったんですがね……」

「そっか。
 亜金君、友達は大事にしないとダメだぞ?」

「そうですね……
 小太郎、すまないな、連絡できなくて……」

「俺はいいんだ。
 ただ萌ちゃんは、ずっとお前のことを心配していたんだぞ?」

「あー。
 萌ちゃんと太郎にならもう会った」

「そうなのか?
 じゃ、萌ちゃんの病気のことも……?」

「ああ。知っているよ」

「そうか……」


小太郎の顔が、一瞬険しくなる。
だが、いつもの笑顔に戻りこう言った。


「ま、病気なんて治るモノだ!
 気楽に行こうぜ!」

「そうだな」


コイツは、変わらない。
昔も今も……いいヤツだ。


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