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まっしろなティスタメント(小説) [まっしろなティスタメント]

2012年09月24日


昨日、また来てほしいと瓜君と桃ちゃんに言われたので、今日も喫茶萌萌へ……

萌ちゃんがいなくなってもお客さんは来ている。

働き手が、1人減ったから忙しいだろうな。


「亜金さん、来てくれたんっすね……!」


なのに、太郎は笑顔を絶やさない。


「亜金さんたこ焼きは??」


瓜君が、そう言って俺の方を見つめる。


「持って来たよ」


俺は、そう言って瓜君にたこ焼きを1箱渡した。
桃ちゃんにもたこ焼きを1箱渡した。


2人は嬉しそうにたこ焼きを頬張る。


「子供たちも落ち着いてきたようだな……」

「そうっすね……
 でも、夜はたまに泣いているっす。
 少しずつ少しずつ強くなってもらえたらいいと思うんすよ」

「親心ってやつか?」

「そうっす」


太郎は、そう言って俺にコーラーを出してくれる。
俺は昔から、紅茶とコーヒーは、苦手だったりもする……
昔馴染みっていいな、そんなことさえも理解してもらえる。


「お!亜金、来ていたのか……?」


そう言って現れたのは、小太郎だった。


「いらっしゃい」

「ああ。
 今日も飯を食いにきたのだが……
 亜金、美味そうなもの持ってるな?」

「あ、これか?
 これは、俺が作ったたこ焼きだよ。
 太郎にもおすそ分けで持ってきたんだ」

「そうか……」

「余分にあるから、お前も食うか?」

「いいのか?」

「ああ」


俺は、たこ焼きを1箱小太郎に渡した。


小太郎は、そのたこ焼きを食べて嬉しそうに言った。


「この味、山さんの味に似てる!」

「山さんって、山本さん?」

「うん。
 これに辛子を塗れば出来上がりじゃないかな?」

「マジか!
 ありがとう!
 俺はたこ焼き作りに戻る!」


俺は、喫茶萌萌を出ると病院の調理室へと向かった。


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