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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2102年12月13日


「バーカ、バーカ、バーカ」


玉藻が俺に罵倒を浴びせる。


「まぁ、そんなに亜金を責めないでやってくれ」


啓司が、そう言って玉藻をなだめる。


「こいつ、確保直前で犯人に逃げられたのだぞ?」
 これを馬鹿と言わずになんと言う?

「う……
 御幸、なんとか弁護を……」

「僕の方からは、何も言えることはないぞ」

「お前、弁護士だろ?
 俺を弁護してくれー」


俺たちは、集まり太郎の運営する喫茶店、喫茶萌萌で反省会をしている。
反省会と言っても、反省するのは俺だけだ。


「どうせ、賢者の石を装備したのだろ?」


玉藻が、冷たい声で言う


「ああ……」

「相手が、魔力感知の能力を持っていたらどうする?
 すぐにばれるぞ?」

「だって、俺は、これがないと戦えない」


そう、前にも言ったがこの世にはMPや魔力たるものがない。
だから、俺はこれがないと魔法も使えないのだ。


「でも、今回で蛭魔の能力がわかったぞ」


御幸が、そう言うと啓司も頷く。


「ああ、亜金の話からわかったのは、蛭魔の能力は、自らの体を霧状にする能力だ。
 体を霧状にして女性に近づき乱暴し、血を吸ったのだろう」

「でも、殺さなくてもいいんじゃないのか?
 血を吸うだけでいいんだろう?」


俺が、そう言うと啓司と御幸が、顔を見合わす。


「それは、蛭魔にしかわからないことだ……」


啓司が、そう言うと御幸が「そうだね……」と頷いた。


「だけど、これからは、確保が難しくならないか?
 相手に警戒されているのだろう?」


玉藻が、冷たい目で俺を見る。


「そうだね。
 でも、蛭魔は、また犯行を行うよ」


御幸が、そう言うと御幸の方を見る。


「何故そう言い切れる?」

「蛭魔は、ルシファーだからさ……」

「さぁ、みんな!
 美味しいシュークリームが出来たよ!」


そう言って現れたのは、太郎の妻であり、俺の幼馴染でもある山田 萌ちゃん。
結構な美人で、おっとりしていて胸がでかい。
太郎が、少しうらやましいと思うのは、ここだけの内緒だ。


「じゃ、シュークリームを食べよう!」


俺は、目をキラキラと輝かす。


「亜金!」


玉藻が、俺の名前を呼ぶ。


「なんだ?」

「シュークリームは、謎解きの後でだ……!」

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