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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2012年12月12日


蛭魔の好きそうな女性が蛭魔の目の前を横切る。
すると蛭魔の表情が一瞬だけ変わる。
それは、狂喜……


俺は、その表情を見落とさない。

これで確実にヤツが犯人であることがわかった。
あとは、どうやってヤツに近づくか……


俺は、考えた。
そして、思いついた。

俺の持ってきた魔法を使おう。
俺はポケットから指輪を取り出すとそれをはめる。

有名な言葉がある。

「武器や防具は、持っているだけじゃ、意味がないぞ!
 ちゃんと、装備しないとな!」


この指輪は、賢者の石で出来ている“賢者の指輪”だ。
効果は、魔力999。MP99999アップする。
自作ゲームから持ってきた能力アップの装備品である。


俺の能力には1つ欠点がある。
それは、この世には、魔力やMP(マジックポイント)なんて存在しない。
つまり、魔法をそのまま持ってきても【MPが足りません】となるのだ。


狙うときは、あの女の子が、蛭魔に狙われる瞬間を狙おう。
でも、それでは少し女の子がかわいそうだな……
俺は、全力疾走で、その女の子に体当たり。


「すみません……」


俺は、謝った後、再び走る。
これで、俺は彼女に姿を変えることができる。
これは、有名なゲーム、ドラゴンクエストから持ってきたモシャスという魔法だ。
別にぶつからなくてもよかったのだけど、蛭魔の注意をそらすことができる。


俺は、人影がないところに行き、彼女に姿を変えた。

そして、俺は蛭魔に声をかけた。


「あの、さっきから私の後をつけているようですが、何か御用ですか?」


蛭魔の顔に一瞬、クエッションマークが浮かんだが、すぐに笑顔に変わる。


「美人さんだからね、君の後をつけていたんだ。
 ここじゃ、なんだから場所を変えよう」


蛭魔は、そう言って俺を人気のない場所に連れていく。


「……こんな場所で何を?」

「こうするんだよ!」


蛭魔は、強引に俺の服に手をかける。
俺は、すぐに蛭魔から距離を取り姿を自分の姿へと戻す。


「なんだ、男か……?」


蛭魔が笑う。
俺は、戦闘態勢に入ったが、蛭魔が体を霧状に変え、そして姿を隠す。


「俺は、男には興味ない。
 命拾いしたな」


蛭魔のその声と共に気配を消した。
もしかして、逃げられた……?

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