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ギフト(小説) [ギフト(小説)]

2013年01月06日


土曜日。
曇り。


「玉藻、あの時どうしてワープの能力を使ったの?」


俺たちは、喫茶萌萌で、隼人君を交えての作戦会議にて玉藻に尋ねた。


「お前は、感じなかったか?
 あの場には、海藤って子以外に能力者がいた。
 家の中ではなく、外にな……
 魔力を隠してはいたが、かなりの強いギフト能力者だ」

「そんなのいたの?」

「亜金の感知能力は当てにならないな……」

「うぅ……」

「きっとそいつらは、火蛾だ……」

「火蛾?」

「火蛾 達磨……
 炎のギフト能力者だね」


俺の後ろから聞き覚えのある声が聞こえてくる。

振り返ると御幸と啓司が立っていた。


「御幸、啓司?
 どうしたの?」

「亜金にその子を押し付けたモノの気になってね……」


御幸は、そう言うと苦笑いを浮かべた。


「その火蛾って強いの?」


この俺の問いには、啓司が答えてくれる。


「第一級ギフト犯罪者だ。
 連続放火事件の犯人だ。
 ヤツは、放火犯にしては、珍しく素性を隠さない。
 堂々と名前を残して去っていく……」

「なんか、そう言えば、そんなのニュースで見たような見てないような……」

「亜金は、アニメとドラマしかみてないからな」


玉藻が、そう言ってコーヒーを口に運ぶ。


「うー。
 アニメ面白いぞ?
 俺は、見たアニメの能力を使いえる能力が欲しかった……」

「何を言っている、お前は一応、チート級のギフト能力者だぞ?」


チート級、それは上級ギフト能力のさらにその上を行く能力のことを言う。
ただ、俺の場合は、体力とかないから肉弾戦になるともの凄く弱くなるけど……


「そうだけど……
 ゲームクリアって意外と面倒……」

「楽しんでやってるじゃないか?」

「そんなこと言うと、マスターボールで玉藻のことGETしちゃうぞ」

「ジムリーダーバッチを持たぬ亜金に、私を従えることは出来ないぞ?」

「う……」


ジムリーダーバッチ。
それは、ポケットモンスターと言うゲームに存在する全てのポケモンを従えることが出来るモノ。
だが、これは、アイテムではない。
なので、持ってくることは出来ない


「第一、私は、ポケモンじゃない」

「うう……」


玉藻は、意地悪な目で俺を見る。
物凄く楽しそうだ。
いつか、従えてやる……

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