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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――4月10日


「桜の木の町は、ここから2キロ離れた街にあるんだよ。
 今は、緊急事態なんで西之門からは、EDの操縦が許可されてるからね」


空猫さんが、ニコニコ笑いながらお茶をすする。
俺たちは、今。
茶店に来ている。
本当にお茶が出るお店だ。
珈琲とか紅茶とかはない。


「ピノ、このお茶にがい……
 砂糖が欲しい……」


ピノは、そう言って涙目で俺の方を見る。


「ピノ、こういうお茶に砂糖を入れたら大変なことになるから止めようね」


とりあえず、俺がそう言うとピノは俺にしがみつきながら唸った。


「相変わらず、ラブラブだね。
 んで、その西門だけど通るには許可書が必要なんだ。
 今日は、その許可書をとりに行こうと思っている」

「それは、金がかかるのか?」


プレゲトンが、空猫に尋ねる。


「お金はかからないよ。
 でも、簡単な実技試験があるよ」

「実技試験……?」

「まぁ、魔力の解放をやってある程度の基準を突破すれば合格できるしくみだよ」

「合格できるかな……」


俺が、そう呟くとプレゲトンが即答した。


「まぁ、合格できるだろう。
 誰が、鍛えたと思っているんだ?」

「プレゲトンじゃないのは、確かだね」

「私が教えたのは、座学だけだが……
 清空と白銀に鍛えられたんだから自信を持て!」

「う、うん……」


俺は、自信がないけど頷いた。


「白銀さん?清空さん?
 あのファルシオンの?」


空猫さんが、目を丸くさせる。


「うん」

「亜金君凄いよ!
 絶対合格するって!
 明日、討伐隊の試験があるから行こうよ!」


空猫さんの提案により、俺たちは明日、討伐隊の試験を受けることにした。

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