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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――4月13日


サクライーターが美味しそうに草を頬張っている。
俺は、プレゲトンを構える。


「炎よ!
 愚かきモノに地獄の業火を!」


俺は、大剣にプレゲトンの炎を纏いサクライーターを右肩を斬った。

サクライーターの属性は草。
プレゲトンの炎の属性は炎。
炎は、草を燃やす。
相性は抜群だった。
だけど、サクライーターは、ボスモンスターと言われるくらい体力がある。
流石に1振りでは、倒せなかった。
サクライーターは、俺の方を睨みつけ。
斬った部分を再生させる。

草モンスターの最大の魅力は、再生力。
斬られた部分を再生させた。


「だめだぞ、亜金君!
 この手のモンスターは、一撃で倒さないと……」


星さんは、そう言って指からツタを出してそれを長いムチの形に変える。
ムチになった5本の指をサクライーターにぶつける。
するとサクライーターの体は、分離させた。


「ほう。
 凄い威力だな」


プレゲトンが、感心する。


「これくらい分解してやらないとサクライーターは、死なないからね」


星さんが、笑う。
すると俺たちに気づいたサクライーターが3匹こちらに視線を向ける。


「まぁ、今度はオイラの見せ場かな?」


空猫さんが、そう言って扇子を閉じる。
EDまで、扇子を持っているんだと俺は心の中で思った。
空猫さんは、扇子を大きく広げるとサクライーターに向けて投げる。
扇子はブーメランのように舞い、サクライーターの首を斬っていった。


「亜金君の火力でも、急所を狙えば一撃で倒せると思うよ?」


空猫さんは、そう言って嬉しそうに笑う。


「あー。
 ピノもやるー」


ピノは、そう言って俺の膝の上に乗る。
ピノの見た目年齢は、18歳。
お尻の感触が暖かくピノの香りが鼻を刺激し、俺の体がこわばる。


「なにを緊張しているのだ?」


プレゲトンが、そう言ってため息をつく。


「べ、別に緊張なんて……」


俺が、そこまで行ったときピノは、大きく叫ぶ。


「ピノ!いっきまーす!」


ピノが、そう言うとフェアリー・セットが地面を叩く。

すると辺り一面をまぶしい光で埋め尽くす。
するとサクライーターたちが、20匹ほど姿を消した。
桜は、綺麗に残っている。


「ピノ?
 なに?その力は……」

「えへへ。
 ピノ凄い?」


ピノが、照れ笑いを浮かべた。
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