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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――4月17日


念のため、このサクライーターのボスのデータをEDのネットワークシステムで調べてみた。
すると火を吐くサクライーターのデータは、なかった。
新種か変種か……
どちらかは、わからない。
でも、戦うしかない。
火を吐くサクライーターのデータを調べたのは俺だけじゃなかったようだ。


「今、このサクライーターの情報をデータを参照し本部に連絡を入れた。
 そしたら、このサクライーターの名称が決まった」



星さんが、そう言うと空猫さんがニコニコ笑いながら「毎度、ファルシオンは仕事が早いね」と言った。


「で、名前は??」


俺が、そう尋ねると星さんが答える。


「サクライーターFだ」

「え?」


俺は、目を丸くさせ驚く。


「エフ?」


空猫さんは、ニコニコ笑いながら星さんのEDであるエルフマンを見る。


「ファイヤーのFだそうだ」

「ネームセンス最悪だな」


プレゲトンが、呟く。


「まぁ、わかりやすくていいじゃない?」


空猫さんが、そう言うとプレゲトンが、ため息をつく。


「まぁ、名前なんて飾りだからな。
 そんな私たちの会話もむなしくサクライーターFは、こちらに狙いを定めて火を吐こうとしているぞ?」


プレゲトンのその一言で俺たちは、サクライーターFの方を見る。
炎は、俺めがけて放たれる。

しかし、俺の大剣、プレゲトンは炎を吸収できる剣。
その炎を吸収し、大剣の炎を増加させた。

サクライーターFは、大きな雄たけびをあげる。


「さて、ちゃちゃちゃと倒そうか」


空猫さんが、そう言って扇子を構えサクライーターFの首めがけて投げる。
扇子は、サクライーターFの首に命中したモノの貫通はしなかった。
空猫さんの扇子は、サクライーターFの首の中に入っていき取り込まれた。


「取り込んだのか……?」


星さんが、目を丸くさせて驚く。
でも、空猫さんの方は余裕の表情だった。


「ありゃりゃ。
 でも、大丈夫」


空猫さんは、ニコニコ笑いながら指をパチンと鳴らした。
するとサクライーターFの首が爆発する。
そして、空猫さんの言葉が続く。


「ウチの扇子は、爆発するのさ……」


空猫さんの表情は余裕の顔だった。
だけど、サクライーターFの表情も余裕だった。


「効いてないみたいだぞ?」

「……ダメージが効かないサクライーターFとかけまして、オイラの攻撃とかけます」


空猫さんがそう言うと星さんが空猫さんに尋ねる。


「その心は?」

「そんな話聞いてない」


するとさらにサクライーターFの首が爆発した。


「ほう……なかなかの攻撃。
 でも、なぞかけのセンス悪いな……」


プレゲトンが、ため息交じりに言うと空猫さんはニコニコ笑いながら言う。


「扇子だけにかい?」


するとさらにサクライーターFの首が爆発した。

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