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ピノの旅(小説) [ピノの旅]

――4月20日


「了解!」


俺は、頷いた。


「あれをやるのだな?」


プレゲトンが、俺に尋ねる。


「うん。
 プレゲトン、俺に力を貸して!」


俺が、そう言うとプレゲトンが答える。


「無論だ!
 行くぞ、亜金!」


プレゲトンが、そう言うとフェアリーセットの中で、アナウンスが流れる。


「炎の魔力供給を感知。
 魔力供給率、10%、20%......」


アナウンスは、そのまま流れ100%を告げる。


「魔力供給100%完了!
 敵味方判別機能完備!」


俺もEDに魔力を注ぐ。
魔力が高まり俺の目の色が炎のような赤色に代わる。


「亜金、一発大きいのを喰らわせてやれ……」


プレゲトンが、俺にエールを送る。


「地獄の業火は、全てを燃やし尽くす。
 死の河の名のもとに我が立ちふさがりし愚かきモノに永久の業火の名のもとに……
 風化頼炎!」


俺は、フェアリーセットで、拳を地面に叩きつけた。
すると地面から炎があふれ出し辺り一面を炎の海へと変わった。


その場にいた卵とドラゴンハーピーを消し去ることができた。


「うむ。
 なかなかの焼き具合だったぞ!」


プレゲトンが、褒めてくれた。
星さんが、俺に尋ねる。


「どうして、僕たちは無事なんだい?
 そして、今の技って……」

「はい、これは俺の力じゃなくプレゲトンの力なんです。
 俺の力は、【共鳴】。
 信頼している人の力を借りてその人との技を使うことができるんです」


俺が、そう言うと空猫さんが、扇子を閉じる。


「まさに天晴だね」


そして、空猫さんと星さん以外に1つだけ、生き残っている機械があった。


「これが、卵生産機のようだね」


星さんが、そう言って生産機に触れる。


「まだ生きてる?」


空猫さんが、星さんに尋ねると星さんは、首を横に振った。


「いや、壊れているよ。
 でも、一応回収してファルシオンの技術部に移送してもらうことにするよ」


星さんが、そう言って無線でファルシオンの応援要請を出した。

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