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小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~ [小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~]

3月16日


今日の仕事が終了することにより、残りの仕事があと7回になりました。
少し寂しい気もしますが、次の仕事を早く見つけたいと思います。

テレビを見てふと思ったのですが……

ACのCMが、バンバンやってますよね?

「こんにちはーこんにちわにーありがとうーありがとううさぎーいただきまうす」

って、やつなのですが、このCMが、流れる事と震災の事を思い出します。

なので、トラウマになる人もいそうです。

それが、ちょっと心配かな……

さて、英字ですよ!
英字!


今日は、ハイハイで御出迎えをしてくれました。

由香さんは、それを温かい目で見守ってくれていました。


「あーきー」


そう言って近づいてくる英字を抱き上げるとそのまま高い高い。

英字は、嬉しそうにきゃっきゃっと喜ぶ。


「かなり懐いてますね」


そう言って現れたのは、児童養護施設の方でした。


「来られていたんですか……」

「……はい」

「英字の件ですか?」

「そうですね」

「まさか、今日いきなりそちらが、引き取るとかないですよね?」

「大丈夫ですよ」


そう言って児童養護施設の方は、ニッコリと笑う。


「え?」


どうして、わらっているのか俺には解らない。


「英字君の本当のお母さんが見つかったのです」

「え?」

「その方が、引き取る事になりました」

「英字の本当の母親?」


今までで、姿を現わさなかった人。
それが、どうして今更……


「誰なんですか?
 どこにいるんですか?」


俺は、涙声で児童養護施設の方に尋ねました。


「私だよ……」


そう言ったのは、由香さん。


「え?」


どういうこと?
由香さんが、本当の英字のお母さん?

俺は、戸惑いを隠せなかった。

※この物語は、フィクションです。

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小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~ [小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~]

3月15日


一部のチャンネルを除き地震のニュースが続いています。
節電の為、TVの電源は切っています。

時間設定とかあるので、コンセントを抜く事はできません。

こう言う時にこう言うのは不謹慎かも知れませんが……

オール電化って、こう言う時、不便ですよね。
停電になると全て使えなくなる。


寒いですよー?


この時期、寒い。


さて、今日は、久しぶりに警察に呼ばれました。
そして、警察を経由して児童養護施設の人にも会いました。

英字の体の痣の件です。

俺は、本当にわかりません。

英字の痣の事も、はるかやカイが、英字に虐待をしていた事も……
カイの事はどういう子かわからないのでなんともいえませんが……
はるかさんは、優しい人だったと思う。

でも、はるかさんの闇の部分はわからない。

恋人の連れ子。


憎いと思う人。
邪魔だと感じる人もいるかもしれない。


はるかさんもその中の1人だった……


可能性は、十分にあると思う。
悲しいですがね。


俺自身が、疑われているって部分もある。
なので、帰りは児童養護施設の人も一緒に家に戻った。


英字は、由香さんに抱かれて眠っていた。


「安心しきっていますね」


児童養護施設の人は、苦笑い。


「痣の方も大分消えているな」


刑事さんは、安心したかのようにため息をついた。


「英字は、どうなるのでしょうか?
 このまま、俺が預かると言う事はできませんか?」

「……独身の方が、子供を養子に迎える事は、今の日本では難しいのです。
 全くいないとは、いえません。
 ただ、亜金さんの収入を考えると難しいでしょうね」

「そうですよね……」


解っていた。
解っていたけど、児童養護施設の方の言葉が、ぐさりと胸をえぐる。
由香さんは、歯を食いしばりながら英字を見つめる。


ごめんね。

俺にもっと収入があったら……
もっと力があったなら……

※この物語は、フィクションです。

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小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~ [小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~]

3月14日


今日は、仕事に行くと突然OJTを頼まれました。
非常に疲れたです。
人にモノを教えるのって大変ですね。



話が変わりますが、流石の亜金さんも地震の件で心配になってきました。

遺体が1000体見つかった地区が2つもあるとか……

昨日まで普通に話していた人も今日にはもういない。

それって、物凄く怖い事なのだと思います。
辛いと思います。
苦しいと思います。
言葉にならないと思います。


お金が無いと言ったらいい訳になるかもしれません。

グリーと言うサイトにて100円だけ募金しました。

俺が、募金した時点で、9000万弱の募金が集まっていました。
凄い事です。


ペ・ヨンジュンと言う中国の俳優さんは、10億ウォン(約7200万円)の寄付をしたそうです。

真似できません。


さて、今日は、ホワイトディーです。

チョコを貰っていない俺は、勝ち組……

と言いたいですが、由香さんにキティーちゃんクッキーをプレゼントしました。
コンビニで買ったクッキーです。
由香さん、安物でごめんね。

なのになのになのに、由香さんは涙を流して喜んでくれました。


680円。


たった、それだけの金額なのに由香さんは、喜んでくれました。
俺はそれだけで幸せなんだ。
だから、何があっても守るんだ。

俺は、そう心に決めました。


英字は、もう駄々こねてますね。

8ヶ月(出逢ってから1ヶ月過ぎた)だから、アニメとかわかんないだろうに……

とりあえず、アンパンマンのDVDを“蔦谷”で、買ってきました。
憎き発言をした蔦谷ですが、結局お世話になっている俺って……


買ってきたのは、『それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん』ってやつです。


 君は ちいさな ちびドラゴン
 まだ なにもかも ちいさくて
 なきむし よわむし あまえんぼう


もう、この歌詞を聞いただけで涙が出そうになります。

アンパンマンシリーズの映画ってあんまり知りませんが、この話は好きです。
子供の頃ビデオで何度も見ました。


この感動を英字にも解って欲しい。
そう思って買いました。

家に帰って早速英字と見ました。


「アンパンマンだよ?」


と言うと。


「あーまー?」

「それは、鎧だね」

「よーい?」


うん、英字。
可愛い。


※この物語は、フィクションです。

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小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~ [小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~]

3月13日


「テレビでは、地震ばかりでつまらない。
 そんなあなた!ご来店をお待ちしています!」


蔦谷、すごい発言をツイッターでしましたね。
不謹慎極まりないです。

俺は、昨日の帰りに由香さんと一緒に自宅へ……

はるかさんの自殺の事、英字の事、由香さんの事を話しました。


父親は、苦笑い。

母親は、ため息。

弟は、PSP。関心が無い見たい……


「それで、これからどうするの?」


母が、俺に尋ねる。


「とりあえず、亜金君は、私が責任を持って預かります」


俺の代わりに由香さんが、答える。


「でも、この子は……」

「大丈夫です!
 私、結構稼いでますから!
 亜金君の1人や英字君の1人……
 なんとか養って見せますから!」

「いいんか?
 英字君は、亜金の子でもないやで?」


父が、そう言うと由香さんは、ニッコリと笑う。


「大丈夫です!
 私、英字君ととっても仲良しですから!」

「そうか……
 わかった。
 由香さんの所のご両親の方には、挨拶にいったんか?」

「私、両親はいないんです。
 孤児院で過ごしましたから……」


これは、以前に由香さんから聞いた事がある。
由香さんは、小さい頃に両親から虐待を受けて、それで保護施設へ移動。
その後、孤児院で過ごしたらしい。


「そうなんか……」


父が、ばつが悪そうな顔をしてコーヒーに口をつけた。


「亜金!
 あんた、向こうのご両親に挨拶に行く時は、スーツで行くねんで?」

「わ、わかってるよ」


母が、少し嬉しそうに言う。
俺は、耳を真っ赤にして答える。


「とりあえず、結構おめでとう」


弟が、坦々と祝いの言葉を言った。


「結婚?」


俺は、首を傾げる。
由香さんも、目を丸くしている。


「何、驚いてんの?
 兄ちゃん達、結婚するんじゃないの?」


そんな事、何も考えていなかった……
そっか、結婚も考えなきゃいけないのか……
同棲してるんだもんな。
俺が、由香さんに救われた。
もしも、由香さんが、俺に気があるのなら、少しでもアプローチしなくちゃいけないですね。
がんばります。



※この物語は、フィクションです。

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小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~ [小説:片思い~ずっと好きと言えなくて~]

3月12日


みなさん。
怪我はありませんか?

大阪は、比較的大丈夫です。


関東・東北で大きな地震がありました。


どの番組も地震速報なため、英字はご機嫌ななめです。

確かに、子供にこの状況は少し退屈かも……

地方のテレビは、地震速報以外のモノもやっているので、それを見せていたら……
やっぱし、ご機嫌ななめです。


時代劇……

退屈ですよね……


散歩に出ようにも地震が気になって出れません。


なので、英字の機嫌はますますななめです。


高い高いをやっても、喜ばない。
いないないばぁをやっても、喜ばない。


どちらにしても、アニメはこの時間やってないんですよね。
自分の家に行けば、沢山あるアニメのビデオも……

由香さんの家には、DVDデッキはあるものの、ビデオデッキはありません。


蔦谷に行こうかな……


「亜金君」


そんな時、由香さんが、俺の目を見て口を開きました。


「買い物に行かない?」

「え?」

「地震、気になるけどさ……
 晩御飯のおかずも気にならない?」

「あ、そっか……」

「英字の気分転換にもなるしさ……」

「そうだね……」


そんなわけで、買い物に行く事になりました。


英字の方を見るとこっちをじっと見ています。


「英字、買い物行こうか?」

「かーもの?」

「かいもの」

「かーもん?」

「残念、少し遠のいた……」


俺は、そう言って英字の体を持ち上げると由香さんと一緒にマンションの部屋を出ました。

向かった先は、近所のサティ。

心なしか人が少ないです。


やっぱり、みんな地震が、気になるのでしょうね。


英字は、色んなモノを見てきゃっきゃっと嬉しそうに見ています。

心なしかおもちゃの方を見ているけど……

俺は、その方は見ないようにした。


いや、見なかった事にした。


おもちゃを簡単に買うのはよくない気がしますから……


※この物語は、フィクションです。

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