小説:片思い～ずっと好きと言えなくて～

3月23日

5連休最終日です。
連休は、一瞬で終わりました。
そして、3月ももう終わりだと言うのにまだ寒いですね。


好きな人に
好きって言えたらいいのになぁ
僕達は強がれない弱虫だ。
寂しくないのに寂しいふりをするのは
崩れてしまいそうな自分を守るためさ
僕だけじゃないはずさ
行き場のないこの気持ちを
上手く伝えきれていないのは……


はい、いまだに由香さんに好きって伝えきれてないです。

昨日も、「一緒にいたいな……」


と言うと……


「最近そればかりね」


と笑われました。

好きって気持ちってどうすれば伝わるんだろう？


言葉にすると伝わるのかな？
紙に書くと伝わるのかな？


でも、ストレートに好きって気持ちを伝える勇気は、俺にはありません。
情けないって、笑われるかもしれません。
でも、情けないのがたぶん俺なんだと思う。


「あーきー」


英字が、俺の名前を呼ぶ。


「どうした英字？」

「あーきー
　ピ！ピ！ピ！」


英字は、そう言ってリモコンを見つめる。


「アニメか？
　アニメはやってないぞ？」

「ピ！ピ！ピ！」


仕方が無い、アンパンマンのDVDでも、見せるか……


俺は、そう思ってアンパンマンのDVDをDVDデッキにセットした。


「アパン？」

「そう、アンパンマンだよ」


俺は、そう言って英字を自分の膝の上に乗せた。
そして、DVDをつけると、アンパンマンが始まる。

英字は、アンパンマンのDVDを食い入るように見ている。

俺も赤ん坊に戻りたい……


※この物語は、フィクションです。

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