ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]
6月3日
おはよう。
金曜。
6月3日、ゆめー
財布の中は からっぽ
マダオの日記には
お昼寝の 回数が書いてある
マダオの 日記には
今日の加速度や 落ちたつ夢 書いてある
マダオの日記には
愛しい人が 何度睨んできたか 書いてある
それなら ヤツのくちびるの 日記には
俺の事マダオ 何回呼んだか 書いてある
1・2・3・4・5 and 6
はい、マダオ日記です。
ねこ日記では、ございません。
女子大生(20歳)の直美ちゃんにマダオを言われ凹んでいる亜金で、ございます。
まぁ、俺が真面目なサラリーマンだとしても、こういう子は俺を相手にはしてくれはしないだろう。
そう思うと心のダメージは、幾分か軽減される。
今日も、いつもと同じようにフェアリーテイルで紅茶を飲む。
「マダオ!マダオ!マダオ!」
何処で覚えたのか、遙が、俺の事をマダオと呼んでいる。
いや、俺の事ではないのかもしれない。
「遙!
亜金君の事、マダオって呼んだらダメでしょ!
きちんと名前で呼びなさい!」
あぁ……
精神的ダメージが蓄積されていく……
泣きたくなった。
泣きたくなったけど我慢する。
そんなこんなで、フェアリーテイルでだらだらと過ごしていたら、小麦色の悪魔がやって来た。
社長さんと一緒に……
「あ、亜金君来てたのか……」
「ああ……
俺は、3食ここで食べてます」
「結婚すれば、食費はタダじゃぞ?」
「あははは……」
社長さんが、結婚と単語を放つと直美ちゃんは、俺の方を睨む。
安心しろ……
俺もお前なんか、ノーサンキューだ。
「私の理想はぁー
イケメンでー。お金持ちでー。身長が高くてー。
頼りがいがあってー」
いちいち、語尾に『。』をつけるな。
俺は、大きなため息をついた後、3人で昼ご飯を食べた。
直美ちゃん、大学はいいのかい?
そんな事を思いながら、紅茶を飲んだ今日の昼下がり。
※この物語は、フィクションです。
コメント 0