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ニートライター亜金の事件簿 [ニートライター亜金の事件簿]

9月4日



「自分にもしもの事があったら、亜金さんに保険金が降りるようにってね……」


御幸が、淡々と話す。


「でも、保険金って何ヶ月も収めておかなければ貰えないんじゃ……」

「その辺は、まぁ、契約によるんだ」


俺は、ゆっくり保険会社の人の方を見た。

保険会社の人は、ゆっくりと頷いた。


「一括で何年か分の保険金を収めておりまして……
 今回は、保険金が降りる事が会議で決められました」


そう言って明細を俺に渡す。


額3億円


目玉が飛び出るかと思った。


「ただ条件があるんだ」


御幸が、言いにくそうに言う。


「条件?」

「このお金で、亜金は、薫ちゃんと一緒に橘勤から逃げて過ごすんだ」

「え?」

「相手は、FBIが、動くほどの相手だ。
 俺も逃げた方がいいと思う」

「逃げるって何処へ……?」

「それは、君が決めるんだ」

「……」

「俺は、逃げない」

「え?」

「この手で橘勤を捕まえるんだ!」


俺は、そう言って明細の書類を破った。


こんなの要らない。


俺は……
俺は……


「亜金の気持ちは、わかった。
 俺も出来る限りの事はする」


御幸は、そう言って笑った。
明日は、直美ちゃんのお葬式がある。
喪主は俺がする。


※この物語は、フィクションです。


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