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マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月10日


「私、人間とは結婚できないと思ってた」

「え?
 君は、結婚してるの?」

「してないよ。
 でも、出来るかもしれない」

「人間なんだから人間と結婚できるよ」

「ホントに?」


その子は、嬉しそうに笑った。


「うん」

「あのね。
 私、猫君に貰ってほしいの」

「俺に?」


俺は、びっくりして声が裏返った。


「うん。
 そうだよ」

「ど、どうして?」

「だって、私たち猫仲間だもん」

「そ、そうなの?」

「私たち、人であって猫で。
 猫であって人。
 もしかしたら、結ばれるかも知れないよ?」

「そうなの?」

「うん」

「じゃ、俺が君のお嫁さんに貰われるよ」

「え?
 猫君が、お嫁さんになるの?」

「俺、弱いからさ……
 君のことを守れないよ……」

「じゃ、私、強くなる!
 猫君を守れるくらい強くなる!
 だから、私のお嫁さんになってくれる?」

「うん!」


情けない話だけど俺は、大きくうなずいた。


「じゃ、話し方から強そうにならなきゃ……」

「え?」

「私は、猫を守る!
 なにが、あってもだ!
 どう?こんな感じでいいか?」

「うん!
 よくわかんないけど、かっこいい!」

「えへへ……」


彼女の嬉しそうな笑顔が、まだ目に焼き付いている。

あの時が、一番良かった時期なのかもしれない。
まだ、病気が発病する前だったから……

異性から避けられたりすることも少なかった。
発症していれば、この子からも避けられていたんだろうな……

さて、明日は、面接が入った。

面接がんばるぞ!


※この物語は、フィクションです。

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