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マイミクのtamaさんが殺されたそうです。 [マイミクのtamaさんが殺されたそうです。]

11月26日


今日の朝。

警察署に呼ばれた。

謝罪したいそうだ。

俺のこと弟のこと。
家族のこと。


謝られた。

謝られたら帰ってくるのだろうか?

渡されたちっぽけな金。

それが、謝罪だそうだ。


誰かが責任を取るわけでもなく。
誰かに責任を取らせるわけでもなく。


謝るだけだった。


形式だけの謝罪。


ちっとも胸が晴れなかった。


「もういいです」


俺は、そう言って部屋を出た。
すると、そこには佐久間がいた。
佐久間が、申し訳なさそうに俺に謝る。


「すまなかった……!」

「佐久間……」

「俺達の責任だ……
 俺達が、きちんと捜査を行わなかったから、弟さんは……」

「佐久間、俺は別にお前を怒っているわけじゃない」

「だが……!」

「どうすることもできないし、どうされてもお晴れるわけじゃない。
 だから、謝るな」


俺は、そう言って佐久間の肩をポンポンと二回叩いた。
そして、その場を去った。


この場所には、長くいたくなかった……


俺が、警察署を出ると沢山のマスコミが、集まってきた。


「今の気分は、どうですか?」

「……」


いいわけがなかろう。


「弟さんの罪が、晴れて良かったですね!」

「……」

茶虎は、もう死んだ。


「なにか一言お願いします」

「弟が死んだのは、アンタらのせいだ」

「はい?」

「父や母を殺したのは、アンタらだ!」

「それは、どういう意味ですか?」

「わかる人にだけわかる言葉です」


俺は、そう言うと走った。


マスコミ達は、追いかけては来なかった。

昼間のニュースで、問題発言として取り上げられていた。
あぁ、俺の就職が遠のくな……

俺は、虚しく笑った。


※この物語は、フィクションです。

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