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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

12月25日

突進した万桜の攻撃を余が受け止める。


「万桜、何をしている?
 主は、今、亜金を殺そうとしただろう?」

「神様、どいて下さい!
 悪は、倒さなくてはいけません」


万桜は、余を鋭い目で睨みつけた。


「悪?
 亜金は、悪ではないぞ、亜金だ」

「亜金君は、悪に落ちました。
 なら、殺さなくてはいけません」

「敬語を辞めろ。万桜、いつもの万桜に戻れ」

「私は!!」

「その魔力の高まり。
 魔王の力ではないか?この現世では、その力は、疲れるだろう?」

「私は、悪を倒すためにここに来ました!
 だから、悪に落ちた人は、知り合いだろうと殺します」

「別にいいよ。
 殺されても……」


亜金が、余の後ろで小さく笑う。


「なんだと?」

「もうあの3人殺したんだ……
 俺は、もう満足だよ」

「……この馬鹿モンが!」


余は、亜金の頭にチョップした。


「あの3人は、余が助けた。
 ムカつく奴らだが、助けた!」

「……どうして?
 そんなことしたら、俺は、明日からまたイジメられる」

「余が助ける!
 余だけじゃない、クロや遊楽、それに玉藻も助けてくれるだろう。
 だから、魔術など使うな!
 お主も、その力を使うのは、疲れるだろう?」

「俺のこの力に気づいてたの?」

「会った時にな、すぐに分かった。
 主の力は……」


余が、そこまで言った時、万桜が亜金の体を斬った。
余の目にも追えないスピードだった。

万桜が、刀を鞘を納める。


「亜金!
 万桜、お主は!!」


余は、万桜を睨みつけた。


「あれ?
 なんともないや……」


亜金が、小さく呟く。


「私の刀は、悪だけど斬る刀。
 私の刀では、亜金君を斬ることが出来なかった。
 つまり、亜金君は、完全なる悪に染まっていなかったってことね」


万桜は、そう言うと「ごめん」と言った後、その場を去った。


「亜金、大丈夫か?」

「うん」


余は、亜金を家まで送った後、自分のマンションへと帰った。
亜金は、大きな家に住んでいるんだな。
家から玉藻が、出てきたが……
一緒に住んでいるのか?
なんだ、亜金。青春しているではないか……


※この物語は、フィクションです。


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