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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

2月21日


「神様!」


真由が、病院の待合室にやって来たのは昨日の夜だった。


「真由か……」

「優心ちゃん大丈夫なの?」


万桜からも電話があった。
万桜は、亜金とプレさんを連れて白銀の影を追うと言って電話を切った。
余も追いかけようと思った。
だが、それは万桜に止められた。
今の余は、冷静さを失っているらしい。
それは、命とりになるから足手まといになるらしい。

確かに足手まといになるだろう。

だが、復讐したい。

だけど、万桜は言った。

「優心さんの心配をしてあげて」

だが、優心は……


「神様!」


真由が怒鳴る。


「……」

余は、無言で首を横に振った。


「え?
 それじゃ……」

「ああ、優心は死んだ……」

「そんな……
 どうして……」


真由が、その場で腰を抜かし静かに涙を流す。


「わからん……」

「神様を刺した人と関係してるの?」

「うん?」


そうか、優心が俺を刺したことは、知らされていないのか。


「どうなの?」

「さぁな……
 余には、何もわからん」


ミリカが、息を切らせて余たちの前に現れる。


「優心先輩は?」

「……亡くなった。
 余の責任だ、余がもっと早く気付いてやれば……」

「そんな……
 優心さんが、自殺するだなんて考えれない!」

「……余も信じれん。
 だが、事実だ。
 話は変わるが白銀は、どうしている?
 今日は、学校に来ていたか?」

「うんん。
 白銀先生は、家庭の事情で学校を辞めちゃった」

「……」


もしかして、余が、この世界に来たから優心を巻き込んだのか?

確かに、天界でも余の命を狙うモノは、沢山いた。
その時は、アズエルやカリスファーが、退治してくれていた。

余は、弱い……

好きな人1人守れない。


余の気まぐれで人が死んでしまった。
余は……
余は……
余は……

何をしているんだ?

神族になら治す力はある。
だが、人にそれを使うことは出来ない。
神族には命の概念が無い。
だが、人は違う……


「なぁ、真由よ」

「……?」

「どうして、人は死ぬんだろうな……」


※この物語は、フィクションです。

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