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かみさまのにっき [かみさまのにっき]

2月24日


「神様、心配出来ちゃいました」


そう言って現れたのは、天界にいるはずのカリスファーだった。


「仕事をサボって来たのか?」


余は、意地悪に笑う。


「仕事をサボって現世に来た神様と一緒にしないでください。
 私は、きちんと休暇をとって来ました!」


カリスファーが、得意げにメガネをクイっと上にあげる。


「そうか……
 で、どうした?」

「優心さんのこと知りました。」

「そうか……」

「勝手かと思いましたが、白銀のこと調べました」

「うむ?」

「白銀もテオスの1人みたいです……」

「……」

「そして、呪い持ち。
 呪いは、把握できませんでしたが、どんな相手にでも信用させる力を持っています」

「信用だと?」

「どうやら命令も出来るみたいです……
 優心さんは、恐らく白銀の命令により神様を刺し、そして自らの命を絶った。
 こう考えられます」

「呪い持ちか……
 カリスファー、今すぐ余の退院手続きをとってくれ。
 余は、白銀を殺す」

「しかし、それは、神憲法に反します……」

「白銀の目的は何かはわからん。
 だが、ヤツは余を殺そうとしているのだろう?
 赤の魔道士もそうだ。
 これは、正当防衛、違反にはならないはずだ……」

「……わかりました。
 ですが、私も同罪にしてください」

「……いいだろう」


余は、鼻で笑う。
カリスファーも物好きだ。


「ダメ」


しかし、それを止めようとする娘が居た。

真由だった。


「真由?」

「神様、行っちゃダメ」

「死ににいくのではない」

「それでもダメなの!
 殺されたから殺して殺したから殺されて!
 そんなのダメなの!」

「……わかった。
 優心を殺したヤツは殺さない。
 法の裁きを受けさせる。
 これならいいな?」


真由は、辛そうな表情を浮かべる。
わかっているんだな、余が危ない橋を渡ることを……
でも、安心しろ。もう誰も死なせやしないから……


※この物語は、フィクションです。


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