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亜金友人帳 [亜金友人帳]

4月22日


雨。
冷たい雨が降る。

雨に濡れないように傘を差しコンビニに向かう。
コンビニに向かうと玉藻が居た。


「あ、玉藻もコンビニ弁当?」

「いや、雑誌を買いに来た。
 亜金は、弁当を買いにきたのか?」

「うん」

「コンビニ弁当だけじゃ、栄養が偏るぞ?」

「そうだけど……
 その辺は、若さでキープ!」

「……歳を取ってからガタがつくぞ?」

「まぁ、その時は、その時さ……」


玉藻が、ため息をついた。


「ウチに来い。
 とっておきのレタスチャーハンを作ってやる」

「え?
 でも、お邪魔なんじゃ……」

「気にするな。
 私も、1人住まいから気遣い無用だ」

「え?」

「あ、襲うなよ」

「そ、それは大丈夫だよ」

「では、行くぞ」


玉藻は、そう言って俺の手を引っ張った。

あれ……
この感覚、懐かしい。

俺、昔、こうやって手を引かれたことがある気がする。
あれは、誰だっけ??


「亜金、着いたぞ」

「あ、うん」


そして、俺は玉藻の部屋に入れてもらいレタスチャーハンをご馳走になった。
美味しかった。


「美味いだろ?」

「うん……
 って、玉藻は、201号室に住んでいたんだね……
 てっきり清空さんと一緒に住んでいるのかと思ったよ」

「ああ。
 中学を卒業してから1人暮らしをしている」

「中学の時は、何処に住んでいたの?」

「清空さんと一緒に住んでいた」

「そっか……」

「ああ」


この辺のことは、あまり深く聞かない方がいいな……
俺は、深く聞かないことにした。


「亜金は、小さいころのころのことを覚えているか?」

「え?小さいころ?」

「いや、気にしないでくれ……」


友達なんていなかった小さなころ。
俺にも1人だけ友達が出来たことがある。
その子は、俺と同じ歳の女の子だった。

その子の名前は……
あれ?なんだっけ?

俺は、その子から1冊のノートを貰った。
そのノートには、こう書かれていた。


【友人帳】


と……


※この物語は、フィクションです。


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